【F1】角田裕毅「タイムを削る余地が広がった」 超高速モンツァの大型リノベによって勢力図に変化あり?
【第2の地元レースで再びチームを鼓舞】 こうした未知の要素が、今までとは違った勢力図を呼ぶ可能性もある。 「特にアスカリ・シケインはフラットになっていて、これまでとは完全に別物のコーナーになった。ドライバーはタイムを削る余地が広がったと思います。たとえばアスカリのひとつ目の縁石はアグレッシブに使える。 今週末は、そこにうまく対処したチームがアドバンテージを得ることになると思います。モンツァはどのチームもよく知り尽くしているサーキットですけど、今年はどのチームもどんなマシン挙動になるか未知数のまま迎えるので、エキサイティングですね」(角田) チームにとってモンツァは、イモラに次いで第2の地元レース。ハンガリーGP以来ポイントから遠ざかっているだけに、ここで入賞を果たす意味の大きさを角田は意識している。 チームの一員として、チームのために、何が大切なのかを考えている。 「もちろん、ポイントを目指して戦います。ポイントが獲れればチームの雰囲気もよくなりますし、やっぱりモチベーションで変わるので。オランダがああいうレースだったからこそ、今回はQ3を目指してポイントを獲りにいきたいなと思います」 RBの中心的存在として結果を出して引っ張ってきた角田が、苦しい状況にあるシーズン中盤戦、再びチームを鼓舞しようとしている。苦しい局面こそ、そこにもたらす成果はチームにとって大きな光明になる。 新体制で迎えるシーズン後半戦に向けて、角田の奮戦が光る週末になりそうだ。
米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki