「最新!ボケない食習慣」認知症予防は食事から、WHOのお墨付き“地中海食”のススメ
ボケない食事習慣4「週3回は青魚を食べる」
「意外でしょうが、脳の6割は脂質。不足すると認知機能に大きく左右します」 と古和先生。とりわけ不飽和脂肪酸の脂質を意識することが重要で、しっかり取り入れることで神経細胞の膜が柔らかくなり、脳内の情報の行き来がスムーズになると指摘する。そこで注目すべきは青魚だ。 「サンマやアジ、イワシ、サバなどは、不飽和脂肪酸の中でも、体内で生成できないドコサヘキサエン酸(DHA)といったオメガ3脂肪酸を豊富に含みます。 血栓を防ぎ、脳の血管を守ってくれるエイコサペンタエン酸(EPA)も多いので、週3回を目標に食べてほしいです。揚げるとDHAやEPAは半減するので、刺身や煮たり焼いたりして食べましょう」 ボケない食事習慣5「卵は白身より黄身をメインで食べる」 完全栄養食品と呼ばれる卵は脳の健康にも効果あり。中でも、認知症予防に役立つのは、黄身(卵黄)に含まれるコリン。神経細胞同士のやりとりに使われるアセチルコリンの材料となる栄養素であるため、脳の活性化や認知機能の維持に役立つと期待される。 「卵の黄身に含まれるコリンは、脳に届きやすいといううれしい特徴も。卵黄にはアセチルコリンの合成を促進するビタミンB12も豊富で、健康診断で高コレステロール値だと指摘されていなければ、積極的に卵を食べてほしいです」 ボケない食事習慣6「豆腐や納豆を1日1回」 「日本人の食卓に欠かせない豆腐や納豆といった大豆製品も健全な脳を守るために外せません。大豆は脳によい脂質とポリフェノールの両方を併せ持つ優良食品なんです」 大豆製品に含まれている脳を健康に保つ主な栄養素は2つ。1つ目はリン脂質のレシチンで、脳内の情報伝達機能をスムーズにするために必要不可欠な成分だ。 「レシチンには、卵の黄身に多く含まれている成分として前述したコリンも豊富に含まれています。コリンも情報伝達に関わるため、レシチンが不足すると脳の中で情報伝達が円滑に行われなくなり、認知機能の低下につながると懸念されています」 2つ目は、ポリフェノールの1つであるイソフラボン。美容成分としても認知度が高いが、昨今は女性の認知症予防への効果が注目されていると古和先生。 「イソフラボンの摂取量が多い女性は、10年後の認知機能低下リスクが低くなるという研究結果もあります」