2024年版 レスポンスも音も「感動的」な最新スーパーカー 11選 性能とデザインで頂点を争う
7. シボレー・コルベットZ06
長所:他車と比べてかなり手頃で、感動やドラマチックさにも不足はない 短所:サーキットで全開走行すると重さを感じ、またハンドリングは完璧ではない シボレーが数十年にわたる定説を覆し、古き良きコルベットをオール・アメリカンなフロントエンジン・マッスルカーからヨーロピアンなミドシップ・スポーツカーに変身させるというのは大変な衝撃だった。そして、さらに遊び心を持たせたZ06が登場した。 Z06は新しいフラットプレーン・クランクの5.5L V8を搭載し、最高出力646ps、最大回転数8500rpm、0-97km/h加速2.9秒を実現。さらに重要なのは、そのサウンドだ。高らかに咆哮し、バチバチと音を立て、真のイタリアン・スーパーカーのような興奮に満ちている。 標準のC8より30%硬いサスペンションを装備するZ06は、コーナーに飛び込むと強く路面に食いつき、アンダーステアに耐える。クイックなステアリングは逃げ惑うガゼルのような俊敏性をクルマに与えている。同時に、アダプティブ・ダンパーによって日常的に使えるようなコントロール性と快適性を兼ね備えている。 よりハードコアな体験を望むなら、Z07のアップグレード・パッケージでさらに硬いサスペンション、カーボンセラミックブレーキ、そしてミシュラン・パイロット・スポーツカップ2というサーキットタイヤを手に入れることができる。 しかし、一番の美点は価格だろう。イタリアのスーパーカーを大きく下回る価格で、大きな感動を得られるのだ。
9. マセラティMC20
長所:GT寄りのゆったりとした特性、見事なルックス、カーボンファイバー構造 短所:V6ターボのサウンドがイマイチ、ステアリングフィールもさみしい 少し前までは、マセラティはもう店じまいの準備に入っていると多くの人が考えていた時期があった。かつての面影を失い、個性的だが旧式化したGTモデルが、活力の少ないギブリとクアトロポルテを支えていた。SUVのレヴァンテが登場してもなお、明るい未来はなかなか見ることができなかった そんな中、突如として発表されたのがMC20というセンセーショナルなスーパーカーだった。アルファ・ロメオとして開発が始まったという噂もあるが、ミドエンジン車のエキゾチックな要素をすべて持ち合わせている。カーボンファイバー製シャシー、ダブルウィッシュボーン・サスペンション、そして最高出力630psを発揮する新開発の3.0L V6ツインターボエンジン。ランボルギーニV10やフェラーリV8の音の迫力にはかなわないにしても、0-100km/h加速は2.9秒、最高速度は325km/hに達する。 しかし、そのパフォーマンスもさることながら、MC20を特別たらしめているのはコーナリング特性だ。車重は1500kgをやや超える程度で、クイックなステアリングと相まって高い俊敏性を発揮する。マクラーレンのような豊かなフィーリングや、フェラーリ296 GTBのような機敏な走りには及ばないかもしれないが、コーナリングのダイナミズムと乗り心地の良さがうまく融合しているので、非常に扱いやすい。 マセラティは何年にもわたって “偽りの夜明け” を繰り返してきたが、MC20はついに、真の意味での復活の狼煙を上げることができるだろう。