東大生はお年玉をいくらもらうのか。半数以上が「世帯年収950万超え」の“裕福な家庭”だが…
お年玉の使い道は?
では、彼らはいったいどのようにお年玉を使っていたのでしょうか? 使い道についても聞いてみました。 意外と多かったのが「マンガやゲームなど、娯楽に使った」という意見。 意外なところでは、アイドルなどの「推し活」のためにグッズを購入していた方もちらほら。 まじめで勉強好きで、遊びに使う金を「無駄金」なんて切り捨てていそうなイメージとは裏腹に、意外と自分の娯楽のために消費していた方が多数いました。
「お年玉を使う必要がなかった」ワケ
次に多かったのが貯金。親のコントロール下において、代わりに貯金してもらっていたといいます。 貯金していた理由としては、「使いたいものがなかったから」が一番多く出ました。 そう答えたうちの数人は、中高生になってから推し活などに傾倒するようになってお年玉を使い始めたといいますが、大学生になるまで貯金を続けた方もいらっしゃいました。 「そんなに欲しいものがなかったの? 普段の生活ではどうしていたの?」と聞いたところ、「買ってほしいものは、言えば大抵は親が買ってきたし、親に言えないような買い物もしなかったから、お金を使うタイミングがなかった」と返ってきました。 本当のお金持ちは、お年玉の金額ではなく、お年玉の使い道ではっきりするのかもしれません。 貯金していたと回答してくれた方に「貯金の使い道は?」と聞いたところ、みんな口を揃えて「大学の入学金や一人暮らしの準備金に充てた」と答えてくれました。大人になってからの備えとして、お年玉貯金は有効なのでしょう。 もしかして、親のポケットに入っていなかったのかな? と思い、それも尋ねましたが、1名を除いて、みんな「ほぼ全額貯金されていたはず」と答えました。小さいころから抜け目なさが発揮されていたのかもしれませんね。
お金持ちだからお年玉が多いわけではない
今回は東大生の気になるお年玉事情について調査しました。 お金持ちの家はたくさんお年玉をもらっているイメージでしたが、お金持ちだからではなく、親戚付き合いなどでたくさんの大人に挨拶するような身分があるから、たくさんもらえていたのだろう、という仮説が立ちました。 結局は、親の財布事情よりも社会的地位がお年玉の総額に関係するのかもしれません。 また、貯金に回していたという回答が多かったことからも、東大生の親たちは、うまく子どもに渡る金額をコントロールしていたのでしょう。 金融教育は難しいですが、実地研修として学びを得るいい機会ととらえれば、単に金銭を受け渡すだけの行事からレベルアップさせられるかもしれませんよ。 ―[貧困東大生・布施川天馬]― 【布施川天馬】 1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa)
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