党首討論会で思う石破首相と野田代表は「言うことがよく似ている」 衆院選、与党過半数を割ったら…立民と大連立!?
【ニュース裏表 平井文夫】 衆院選公示前に、各メディアで行われた党首討論会を聞いていてずっと思っていたことは、「石破茂首相(自民党総裁)と、立憲民主党の野田佳彦代表の言っていることがよく似ているな」ということだ。 【グラフィックでみる】衆院選、石破茂首相の勝敗ラインは? 13日のNHK「日曜討論」で、核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加について、与党・公明党の石井啓一代表が、野田氏とともに「ぜひ決断してほしい」と訴えた。 石破首相は「真剣に考える」としたが、「米国の核抑止に頼りながら、片方で禁止しますというのをどう両立させるかだ」と述べて慎重な姿勢を崩さなかった。 日本維新の会の馬場伸之代表と、国民民主党の玉木雄一郎代表も、立民、公明両党に同調した。共産党の田村智子委員長、れいわ新選組の山本太郎代表、社民党の福島瑞穂党首は条約への署名、批准を主張した。自民党に同調したのは参政党の神谷宗幣代表だけだった。 石破首相は、自民党総裁選でオブザーバー参加について、「選択肢」と言及していた。石破首相もしくは岩屋毅外相あたりが、そのうちシレッと参加するのではないかという懸念を「強く」持っているのは私だけではあるまい。 消費税について石破首相は「引き下げは考えていない」と述べたのに対し、日本維新の会、共産党、れいわ新選組、社民党は引き下げや廃止を訴えた。立憲民主党は前回衆院選で打ち出した「消費税の引き下げ」は今回は封印し、税額控除で対応するとしている。 野田代表は代表選出馬の際に「この時期に安易に減税をするのではなく、現状を維持するのが基本だ」と述べ、他の野党とは一線を画し、政権を狙う責任政党であることをアピールした。 野田代表はまた、TBSの番組で「金融所得課税の強化」に言及した。これに対する石破首相の答えは、「貯蓄から投資への流れを変えてはいけない」という「模範解答」だったが、総裁選では金融所得の課税強化について、はっきり「実行したい」と言っていた。 この2人の言うことは、やはりよく似ている。