【パリ五輪】エンビードはなぜフランスではなくアメリカ代表入りを決断したのか?「俺は自分を欲してくれる場所にいたい」<DUNKSHOOT>
現在、アメリカ代表の一員としてパリ五輪で戦うジョエル・エンビード。ただ、彼は2022年7月にフランス国籍を取得しており、フランス代表としてプレーすることも可能だったため、現地では地元ファンから大きなブーイングを浴びている。 【動画】エンビードが観客煽り→まさかのエアボール 今大会でフランスチームの一員となり、ヴィクター・ウェンバンヤマ、ルディ・ゴベアと“トリプルタワー”を形成する選択肢もあったというエンビード。だが、プエルトリコ戦を終えたあと、悩めるビッグマンはアメリカ代表入りを決断した要因をこう口にしていた。 「難しい決断だった。けど、俺にとってはどれだけ快適でいられるかがすべてなんだ。前にも話したように、ここにいる連中(アメリカ代表の選手たち)は俺のことを長い間よく知ってくれている。だからもう一方(フランス)よりもずっと快適にやっていけると感じたのさ」 NBAキャリア8年目を終えたエンビードにとって、アメリカは普段暮らしている国であり、最もバスケットボールに取り組んできた場所でもある。今大会のアメリカ代表ロスターでチームメイトになった選手こそいないものの、試合で対戦したり、オールスターで共闘した仲間たちが揃っている。 「いくつか気になることはあった。だが、俺にとってコンフォートレベルが大きかったんだ。いつも言っていることだが、俺は自分を欲してくれる場所にいたい。で、このチームのみんなが俺のことを必要としてくれたんだ」(エンビード) アメリカは8月6日の準々決勝で、グループBを1勝2敗の3位で終えたブラジル代表と対戦する。現役NBA選手こそゴールデンステイト・ウォリアーズ所属のギー・サントスのみながら、オフェンシブ・リバウンド数は大会2位の平均13.0本、3ポイント成功率ではアメリカの42.6%を上回る全体トップの45.3%と高精度を誇っている。 ブルーノ・カボクロ、ルーカス・ディアス、レオナルド・メインデル、クリスティアーノ・フェリシオといったブラジルのフロントコート陣を相手に、213cm・127kgのエンビードがインサイドでどれだけ身体を張れるかが大きなカギとなる。次戦はエンビードにとって献身的に味方の得点機会を演出し、ペイントエリアで存在感を発揮する絶好のチャンスになるのではないだろうか。 文●秋山裕之(フリーライター)
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