巨人”大物OB”が原監督、坂本ら5000万円寄付に「あっぱれ」も「まだ足りない。10万円給付金の寄付はもちろん医療従事者にもっと支援を」と緊急提言
開幕が未定のプロ野球界が動いた。新型コロナウイルス感染対策に奔走する東京都の医療現場を支援しようと、巨人の原辰徳監督(61)、阿部慎之助2軍監督(41)、坂本勇人(31)、丸佳浩(31)、菅野智之(30)の5人が24日、東京都に各1000万円ずつ計5000万円を寄付した。小池百合子東京都知事(67)が会見で明らかにしたもので5人は、動画でそれぞれメッセージを伝えた。 辛口で知られる巨人OBの“大御所”広岡達朗氏は、後輩達の行動を「素晴らしい。あっぱれ」と絶賛した。 だが、一方で「ある意味、当然の姿。まだまだ足りない。何億円ももらっているプロ野球選手は、他に何人いるのだ? 今こそ寄付という形でファンや国民に恩返しすべき。医療従事者を支援すべき」と苦言を呈した。 広岡氏は、まず政府が全国民への支給を決めた一人10万円の給付金について触れ、「プロ野球選手は給付金をもらった上で、医療従事者に寄付すべきだろう」と提言した。支配下登録70人を12球団で合わせれば合計840人。10万円給付金を集めると8400万円の寄付になる。 そして広岡氏は選手達へこう呼びかけた。 「世の中は、今、大変な状況になっている。新型コロナの影響で経済活動が立ち行かなくなり、店が潰れ、会社が潰れ、明日の生活に困る人もたくさん出ている。一方で、プロ野球選手は法外な給料をもらっている。今、菅野や坂本の他に5億円プレーヤーは何人いるのだ。1億円プレーヤーは何人いるのだ。私は、これまでも、ほんの2、3年、結果を出しただけの選手が簡単に億を超えるようなお金をもらうのは、”払いすぎ、問題だ”と思っていたが、それは、ファンの方々からいただいているお金。こんなときだからこそ、これまで応援してくれたファンや国民に恩返しをしなければならない。医療現場では、新型コロナの治療や対策に、命を惜しまず働いてくれている人たちがいる。政府の援助じゃとうてい追いつかない。そういう医療現場を寄付という形で支援すべきだ」 ちなみに今季の推定年俸の最高額は、今回、1000万円の寄付を行った巨人・菅野の6億5000万円で、2位がソフトバンク・柳田悠岐(31)の5億7000万円、続いて巨人・坂本、ソフトバンク・バレンティン(35)、楽天・浅村栄斗(29)の5億円がベスト5となっている。1億円を超えるプレーヤーは112人もいる。 寄付の金額よりも、その志こそリスペクトされることであり、「たくさんもらっているからたくさん寄付しろ」の道理は通らないが、広岡氏は、プロ野球界へのアンチテーゼとして、あえてこういう提言を行ったのだ。