巨人”大物OB”が原監督、坂本ら5000万円寄付に「あっぱれ」も「まだ足りない。10万円給付金の寄付はもちろん医療従事者にもっと支援を」と緊急提言
「私は、今、プロ野球選手はどうあるべきか?を問われているのだと思っている。スポーツには、人々を勇気づけ、社会に元気を与える力がある。だが、裏を返せば、そういう社会の人々に支えられて成り立ってきた職業なのだ。しかし、近年、金儲け主義がはびこり、プロ野球は、本当の意義を見失いつつあった。新型コロナでたくさんの方が亡くなられ、家族の方々が悲しまれ、今なお闘病を続けている方が、たくさんいる中で、こういう意見は不謹慎なのかもしれないが、世界が危機的状況にある今こそ、プロ野球界は、その役割を問われているのだ」 プロ野球の伝統と歴史を知る広岡氏は、そういう熱いメッセージを球界、球団、選手へと投げかけた。 プロ野球界では、すでに8日にプロ野球選手会が「新型コロナウイルス感染症・拡大防止活動基金」に寄付することを発表。クラウドファンディングサービスを通じての寄付活動で、医療機関や助成金を必要としている民間団体などに活用され、すでに2億円を超える寄付金が集まっている。また金額は不明だが、阪神も新型コロナウイルスに感染した藤浪晋太郎(26)、伊藤隼太(30)、長坂拳弥(25)の3人と、球団幹部が日本赤十字社への寄付を表明。メジャーリーガーのヤンキース、田中将大(31)も総額約3700万円を寄付した。また阪神、ロッテは、医療従事者の防護服の代用になればと球団のポンチョを寄付、横浜DeNAも球団のグルメをフードバンクに寄付するなどの支援活動を行っている。 「プロ野球の開幕がいつになるのか。先は、まったく見えない状況。もう中止にすべきというのが私の意見だが、開幕ができたとしても、当面は、無観客だという報道も目にした。今、ファンや国民にプロ野球選手が全力で恩返しをすれば、その後、新型コロナの感染が収束に向かい、もしお客さんをスタンドに招くことができるようになれば、きっと多くの人が集まってくれると思う」と、広岡氏は続けた。 NPBは前日にJリーグと共同で立ち上げた「新型コロナウイルス対策連絡会議」と、12球団代表者会議を開き、無観客試合を軸に開幕プランを練り、6月以降に延期されている開幕日を新型コロナウイルスの感染者数の推移と、全国に対象が拡大されている「緊急事態宣言」の動向を見ながらGW明けに決定する方針を固めている。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)