ZOZO初出場の杉浦悠太が“メキシコ戦”視野 世界4位のプレーには敬服「飛ばす力が…」
<ZOZOチャンピオンシップ 3日目◇26日◇アコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブ(千葉県)◇7079ヤード・パー70> 松山英樹はきょうも居残り特打【写真】 今年の「日本プロ」を制した23歳・杉浦悠太が賞金ランキング上位の資格で「ZOZOチャンピオンシップ」に初出場している。初日、2日目はともに「68」で回り、この日はボギーなしの3バーディを奪い「67」をマーク。トータル7アンダー・16位タイで最終日に進む。 この3日間は安定感が光っている。初日と2日目は「出だしで落としていたので」と序盤でボギーを喫していたが、きょうは「先にバーディが取れるように、しっかり安全にプレーするというのを心がけていました」とパーを並べた。すると、6番、9番でバーディ奪取。後半も1バーディ・ボギーなしで回り切った。 「(ティショットが)林に入ることは数回あったんですけど、冷静に対応できてパーが取れた。すごく良かったです」。アクシデントが起きても平常心を保てたことが好スコアにつながった。 この日は海外メジャー2勝で世界ランキング4位のコリン・モリカワ(米国)と同じ組だった。「ギャラリーが多かったです(笑)。1番ホールから多かったんですけど、そのギャラリーがそのままついてくるぐらい。すごく楽しかった」。父が日系アメリカ人のモリカワは、日本ファンからも大人気。大勢のギャラリーに囲まれながらの18ホールに心が躍った。 「最後は崩してしまったんですけど、それまではすごく安定したゴルフで、さすがだなというプレーを何度も見ました。ショットが安定していて、チャンスにつく回数が多かった」。途中まで3アンダーとスコア伸ばしていたが、後半の14番でダブルボギー、16、17番でボギーを喫したモリカワだが、最後はバーディ締め。世界トップレーヤーから学ぶものは多かった。 特に「持ち球だとは思うんですけど、フェードボールですごく距離が出ていた」とそのパワーに脱帽。「見た目以上に飛ぶというか。(体が)大きいほうではないと思うんですけど、それでも飛ばせる力がすごい」とその飛距離に圧倒された。「やっぱり、世界で戦うならそれぐらいの飛距離は最低でも必要なのかなって思います」。海外進出を目標の一つにしている杉浦にとって、自身に足りないものと向き合うこともできた。 「(世界)トップの選手と(同じ組で)回れたらいいなと思っていたのですごくうれしかった」と米ツアーだからこそかなう貴重な経験。自身のレベルアップにつながる一日を過ごせたようだ。 16位で迎える最終日。2週後の米ツアー「ワールドワイド・テクノロジー選手権」の出場権を得られるトップ10は十分に射程圏だ。「先にバーディを獲っていきながら、回れるようにしたいです」と攻めのゴルフを意識していく。来月、メキシコの地で戦う杉浦の姿を見ることはできるのか。(文・高木彩音)