季節の素材とひらめきが生む、料理のようなドーナツ「RONMADOR」
自由に気軽に、食のスタイルを選ぶ
ドーナツという定型に、料理人としての感性や季節の味を落とし込む。真ん中に穴の空いた形からも、生地との相性からも、制約が多く難しそうに思えますが、それがかえって発想に弾みをつける要因になっています。ドーナツホールに野菜をあしらい花束のように仕立てたり、生地の甘さをぐっと抑え、粉の風味とトッピングの味を引き立てたりと、3人で工夫しながら形にしていくのが楽しいと話します。 「3人とも旅が好きなのですが、特に欧米ではグルテンフリーや古代小麦のパンなどの選択肢が当たり前にあることを実感していました。食べてみると食後の体が軽いと感じますし、アレルギーの有無や食のポリシーに関わらず召し上がっていただける。自分たちがおいしいと思うものや組み合わせを、ドーナツを通して気軽に『私たちはこのチョイス』と示すことができたらと思っています」(修代さん) 誰しも身近なドーナツの、新しい形。朝食や軽食としても、おやつとしても食べられて、グルテンフリーやヴィーガン、旬の食材を気軽に取り入れるきっかけにもなる。何より、カラフルでユニークな輪っかのビジュアルは、つい誰かに教えたくなります。初めて出会う「料理のような」ドーナツを、ぜひ味わってみてください。 (文・大橋知沙/ 朝日新聞デジタル「&Travel」)
朝日新聞社