輪島功一氏の孫、磯谷広太がプロデビュー戦の前日計量クリア「大きい目標は世界チャンピオン」兄・大心は初のタイトル戦
プロボクシングの65キロ契約4回戦(東京・後楽園ホール)の前日計量が9日、東京・文京区の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われた。元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者の輪島功一氏(81)の孫で、プロデビュー戦となる磯谷広太(17)=輪島功一スポーツ=はリミットの65・0キロ、藤原蓮(26)=黒潮=は64・9キロでともに1回でパスした。 兄で2021年10月にプロデビューした磯谷大心(23)=輪島功一スポーツ=に続き、「炎の男」と呼ばれた輪島氏のDNAを受け継ぐ男がまた一人、プロのリングに上がる。広太は「すごく楽しみです。緊張も多少ありますけど、良い感じの緊張かなと思います」と堂々としていた。 輪島氏の長女・大子(ひろこ)さんの三男で、父は元プロボクサーで輪島功一スポーツジムトレーナーの和広氏(47)。コロナ禍に兄の練習に付き合っていた際にボクシングに興味を持ち、中学2年生の終わりに「自分もやりたい」と父に伝えた。それまではサッカーをやっておりGKとしてプレーしていた。父の勧めでボクシング部のある強豪の東京・駿台学園高に進学。兄と違ってアマチュア経験があり、高校2年生の夏に国体の関東予選で優勝。全国高校総体に2度出場するなどアマチュア17戦11勝(6RSC)6敗の戦績を残した。 プロデビュー戦に向けては三迫ジムに出稽古し、元日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・ライト級統一王者の吉野修一郎(33)=三迫=にスパーリングで胸を借りるなどした。「パンチをもらわずに、安全第一な試合をしたいです。あんまり盛り上がらないかもしれないですけど」と倒されても何度も立ち上がる魂のファイトを見せた祖父とは対照的に、得意のアウトボクシングを貫くと宣言した。 祖父については「ボクシングを始めるまでは、そんなにすごい人っていう認識はなかった。始めてからは、ほんとにすごい人だったんだなと再認識しました」と話した。祖父は試合会場で応援する予定だ。 「大きい目標は世界チャンピオン。まずはデビュー戦をしっかり勝って、次は新人王で試合をやりたいです」。完勝でプロボクサーとしての第一歩を飾ることを誓った。藤原のプロ戦績は4戦3勝(2KO)1敗。