北陸新幹線の敦賀延伸だけじゃない、2024年の鉄道の注目イベントは? 新型車両や新観光列車が続々、東海道新幹線は開業60年「鉄道なにコレ!?」【第55回】
2024年3月の北陸新幹線金沢―敦賀(福井県敦賀市)間の延伸開業は、鉄道ファン以外も大いに注目している大きなニュースだろう。他にも山形新幹線の新型車両デビューやJR西日本、JR九州の新観光列車の運転開始などが控える。今回は新春特別企画として24年に待ち受けている鉄道の注目イベントをご紹介する。(共同通信=大塚圭一郎) 「新幹線のお医者さん」のドクターイエロー、現行車両でその活躍にいよいよ幕? 2020年代後半で引退と考える3つの理由「鉄道なにコレ!?」【第52回】
※記者が音声でも解説しています。共同通信Podcast『北陸新幹線の敦賀延伸だけじゃない、2024年の鉄道の注目イベントは?』をお聴きください。 ▽福井県敦賀市まで延びる北陸新幹線、並行在来線はJRから分離 2024年の鉄道で最大のイベントとなるのは、3月16日の北陸新幹線金沢―敦賀間(125・1キロ)の延伸開業で決まりだろう。運行はJR西日本が担い、途中に小松(石川県小松市)、加賀温泉(同県加賀市)、芦原温泉(福井県あわら市)、福井(福井市)、越前たけふ駅(福井県越前市)が設けられる。越前たけふ駅以外は在来線と接続する。 北陸新幹線延伸に伴い、並行在来線の北陸線の金沢―敦賀間(130・7キロ) はJR西日本から分離される。 うち石川県内の金沢―大聖寺(加賀市、46・4キロ)間は石川県と金沢市、白山市などの県内自治体、石川県市町村振興協会、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)、民間企業が出資する第三セクターの「IRいしかわ鉄道」が引き継ぐ。
IRいしかわ鉄道は倶利伽羅(くりから、石川県津幡町)―金沢間を結んでおり、3月16日以降は倶利伽羅―大聖寺間を運行する。既存区間の石川県白山市の松任駅と加賀笠間駅の間に新駅「西松任駅」を3月16日に開業する。 主に福井県内の並行在来線となる大聖寺―敦賀間(84・3キロ)は三セクの「ハピラインふくい」に転換する。ハピラインふくいには福井県と福井市、敦賀市といった県内自治体、鉄道・運輸機構、いずれも福井県に事業拠点を構える企業の信越化学工業とセーレン、福井銀行、福井新聞社、福井放送などが出資している。 ▽北大阪急行も「千里中央」から大阪府箕面市へ延伸開業 3月23日には、北大阪急行電鉄南北線の千里中央(大阪府豊中市)―箕面萱野(同府箕面市)間の2・5キロが延伸開業する。途中には箕面船場阪大前駅(箕面市)を設け、大阪大学外国語学部の箕面キャンパスが近くにある。 現在は千里中央―江坂(大阪府吹田市)間を結んでいる北大阪急行は江坂―なかもず(堺市)間を走る大阪メトロ御堂筋線と相互直通運転しており、途中で大阪市中央部の梅田、心斎橋、なんば、天王寺などの駅を通る。