普通のアイスともトルコアイスとも違う次世代スイーツ 「牛乳不使用のアイス」の食感が完全に新ジャンル
このアイス、実は100%植物由来。牛乳を使っていないアイスは、なんとも不思議な食感だった。 【もっと写真を見る】 ■100%植物由来のアイス
このアイス、普通のアイスにしか見えないが、実は牛乳を使っていない100%植物由来のアイスだ。 エクリプス・フーズ・ジャパンによる「Eclipseco」という商品で、植物油脂を使用しており、牛乳を使っていない“サステナブル”なアイスだという。 牛乳を使っていないので、当然「乳固形分」がない。普通のカップアイスの見た目に反し、分類は「ラクトアイス」(乳固形分3.0%以上の製品)どころか、一般的なシャーベットと同様の「氷菓」となっている。 植物性の素材を使用したことで、生産の過程において牛乳を使ったアイスに比べCO2排出量を65%削減できるとエクリプス・フーズ・ジャパンはうたっている。 ■乳製品の味に近いが気になった点もある 気になるのは、やはり味だろう。ミシュランレストランでシェフを務め、「James Beard Rising Star Chef賞」に2度ノミネートされたトーマス・ボウマン氏が開発を担当しているという。 今回食べたのは、マンゴーパッション味。スプーンを入れた時点では特に変わった感じもなく、見た目もマンゴーパッションらしい色合い。 食べてみると、軽い塩味の後、マンゴーパッションの華やかな風味が追いかけてくる。ジャガイモ、キャッサバ、トウモロコシなどを使っているらしいが、味としてはそんな感じはしない。クリーミーで、しっかりと「アイス」を食べている満足感があった。 しかし、少し気になった点もある。植物由来のものなのかそういう味付けなのかは不明だが、塩味とマンゴーパッションの味がちょっとバラバラな印象を受けた。 アイスとして考えると、味わいとしてもう少し一体感があるか、それぞれの味があっさりしていると嬉しい。 ■この食感は一体? もはや独自ジャンル ただ、なんといっても、不思議なのはその食感だ。舌触りが若干もったりとしていて、普段食べているアイスのようでありながら、なにか違う物を食べているような感覚が若干ある。 かといって、トルコアイスなどの「ねっとり」「もっちり」とも異なる感じだ。既存のアイスやシャーベットを評価する言葉では言い表せないものがある。 もはや、「牛乳を使ったアイスの代替品」というより、また違ったジャンルのアイスと言えるのかもしれない。これが未来の味ということなのだろうか。 東京都は2024年4月から開催している「SusHi Tech Tokyo 2024」では、最先端のテクノロジーやサステナブルな取り組みを実際に体感できるイベント「ショーケースプログラム」を実施している。 会場のひとつであるお台場のシンボルプロムナード公園には、サステナブルな料理などを食べられるキッチンカーやブースが軒を連ねる「Z品グルメガーデン」が登場。そこでEclipsecoのアイスも食べられる。 Eclipsecoはシンボルプロムナード公園にて、エクリプス・フーズ・ジャパンより2024年5月25日(土)、26日(日)に販売。味はチョコレート、マンゴーパッション、クッキーバターの3種類で、各350円となっている。 ちょっと不思議な味わいと食感の植物性アイス、ぜひ試してみてほしい。 文● 栗俣/ASCII