ウナギ・サヤカが語るスターダム解雇とその後 全日本プロレスへの参戦、長与千種の指導などで大飛躍
【全日本への参戦後、長与千種から「あなたを鍛え直したい」】 2023年2月19日、Twitter(現X)で舌戦を繰り広げていた、諏訪魔が所属する全日本プロレス後楽園ホール大会に来場。全日本ファンから大バッシングを受けた。「老舗のメジャー団体に女子が上がるのが許せない」という土壌があるなか、「諏訪魔を査定してやる」の第一声が観客のヒートを買った。それでもウナギはバッシングを気にする様子もなく、全日本に参戦を続けた。 「私も昔のプロレスで言ったら全日本が一番好きだったし、そこに女が上がるってあり得ない行為じゃないですか。でも、やっぱりそこで闘いたいってことは、諦めなくていいと思ってるんですよ。叩かれようが叩かれまいが関係ないですね。全日本はめっちゃ楽しかったです。昔から一貫して全日本プロレスを信じてきたファンの人たちの気持ちも熱いし、すごい場所でしたね」 全日本に参戦したことで、ウナギの試合勘はどんどんよくなっていった。そんな彼女の素質をスターダム時代からいち早く見抜いていた人がいる。マーベラス代表の長与千種だ。3月26日、マーベラス横浜大会の試合後、長与はウナギに「あなたを鍛え直したい」と言った。それからマーベラス道場でのトレーニングがスタートし、今でも長与にアドバイスをもらうことがある。 「受けがどうとか、技がどうとかじゃないところも、長与さんにはすべて見抜かれている。自分のなかでちょっと迷いがある時は、『おまえ、今あれだろ』と言われます。見ているのか、感じ取るのか......。わからないですけど、怖いですね」 5月3日、ZERO1高田馬場大会に、頸髄損傷で長期欠場中の大谷晋二郎が来場。大谷はウナギに「僕はあなたが火祭りに出たら面白いと思います」と、ZERO1真夏のリーグ戦・火祭りへの参戦を打診した。火祭りに女子レスラーが参加したことは、これまで一度もない。前代未聞の打診にファンはどよめいたが、一番驚いたのはウナギ自身だった。 「『え、マジ......?』と思いました。でもその日、私がご挨拶に行こうとしたら、その前に他のレスラーがみんな大谷さんと喋りたくて、『大谷さん! 大谷さん!』みたいになっていて。レスラーとして本当に愛されているんだなと思ったし、すごくしんどいはずなのに、ファンや取材陣に対して一生懸命お話しされていて、カッコいいなと思ったんですよね。それであれを言われたら、もう断れないですよ。『叩くなら大谷を叩いてくれ!』と思いました(笑)」