模型3,000点所有「コレクターです」元アナウンサー松井康真さんがタミヤ「顧問」に 名物会長が“一本釣り”
■「真に受けていいんですか?」 「今から6~7年前くらい前、(田宮俊作)会長からこう聞かれた。 『松井さんいまいくつ?』 『53です』 『じゃあ、あと7年だ。テレビ朝日辞めたら、うちを手伝ってくんない?』 と言われまして『真に受けていいんですか?』と。役に立てるならお願いしたい、そういう話をしている頃に、新社長の田宮信央さんからも『お願いします』という話になった」(松井さん) 2024年3月、タミヤの模型史研究顧問に就任。松井さんのライフワークがそのまま、仕事になりました。 その歴史が集約されているのが、タミヤ本社(静岡市駿河区)内にある「タミヤ歴史館」。約1,300点の展示品が並びます。 「『ハンティングタイガー』。新しいものと古いのものでは、箱の大きさが違う。後ろに兵士が3人写っているが、アメリカの消費者団体から『箱に写っているものが中に入っていない』というクレームが他のメーカーに来て、それをタミヤがいち早く察知して、『これはまずい』と絵の切り替わりがあった」(松井さん) 松井さんの使命は、この歴史館のリニューアル。足を止めずにはいられない往年の模型が並ぶ一方で課題もあります。タミヤを愛するからこそ、より歴史を正確に表したいと日夜、構想をめぐらせます。 「キャプションといって、それぞれ、何年発売、とは書いてあるが、シリーズの流れなどの説明がほぼない。初めて来た人は、『なんだか、古いものが並んでいるね』で終わってしまっている。そういうことをシステマチックにしっかり見せたい」(松井さん) ニュースの現場を離れて始めたセカンドキャリア。松井さんはこれからも、果てしない夢を追い続けます。 「構想はないが言い続ける。巨大なタミヤランド。そのためには、まず、ある区域のなかの歴史館をリニューアルというか、『松井さんが来たらガラっと変わったね、これはおもしろいわ』と社員の方に思ってもらえたら、機運が高まってくるかもしれない。『タミヤいいね!』ってなれば」(松井さん)
静岡放送