愛知県豊橋市の新アリーナについて、大村秀章知事が見解
愛知県豊橋市の長坂尚登市長が契約解除を担当部署に指示した新アリーナ問題について、大村秀章知事は19日の記者会見で「三遠ネオフェニックスのホームアリーナ。契約解除でBプレミアのライセンスが取り消されることになる。豊橋市民はそれでいいのか。重大な関心を持って見守っていきたい」などと述べた。 ◇ 大村知事の発言要旨は以下の通り。 (長坂市長は)市長選の前から「新アリーナは契約を解除するんだ」とずっと言っておられた。ある意味「ワンイシュー」ですね。どのタイミングで言われるのかはありますが、就任初日に言われたのでしょう。公約との関係で言えば、そういうことになるんだろうなと見ています。 契約によりますと、市は6カ月前に通知すれば解除できるのでしょうが、前提として公益上やむを得ない事情が生じた場合などであって、今回はまったくそうじゃないと思う。そうなると違約金、損害賠償が発生する。県は当事者ではない。市長と契約の相手方との弁護士を交えた協議になる。そして違約金の支出は議決が必要になる。 もう一つ、いまBリーグ中地区で首位の「三遠ネオフェニックス」のホームアリーナにするというのでBプレミアに参画するというライセンスを10月に取得した。Bリーグのチェアマンは「アリーナがないならライセンスは取り消しになる」と発言された。東三河をはじめ、豊橋市に初めて誕生したプロスポーツチームを無しにしてしまう、ということを市民はよしとするのでしょうか。 私たちも東三河県庁をつくって地域を支援している。その人口の半分を占めるのが豊橋市。巨大な三河港の中心でもある。大きな関心を持って見守っていきたい。 なお、私たちは新アリーナの基本計画を作り、PFIを行ううえでの調査費について、2分の1を補助するということで昨年と今年で5500万円を立てています。昨年度分は執行しました。今年度の2750万円はまだ。やらないとなれば全額お返ししていただく。全体の額からすれば大したことはないですが。 新アリーナを造ってほしいという署名が始まっていると聞きます。選挙戦では長坂氏が4万5000票、あとの2人を足すと7万7000票。「アリーナ推進」票が多い。それでも止まってしまう、というのはどういうものか。 長坂氏は公約があるから「やります」とは言えないでしょう。もう一回民意を問う、というような話も出ているようですが、最後はそういう決着しかないのかもしれません。そこまでわれわれがとやかく言う話ではない。重大な関心を持って見守っていきたい。
東愛知新聞社