薬機法は“実験”で乗り越える!「ローラメルシエ」「ファンケル」の事例を紹介
「ファンケル(FANCL)」こども向け事業セミナー
「ファンケル」はこのほど、初となる子ども向けスキンケアライン“クリアアップ”から泡洗顔料とジェルミルクを発売した。同社は子どものスキンケアに着目し、2023年から研究と啓蒙活動に着手。商品の発売に先駆け、メディア向けに同社の研究内容や啓蒙活動を発表した。
総合研究員の大浜寧之さんは「スキンケアとは何か」を解説する講座を24年から実施。小学生から大学生までを対象に、サイエンスの面白さとファンケル商品の素晴らしさを伝えている。
“クリアアップ”は、“プレ思春期”と定義する6歳から12歳までをターゲットとしている。大浜さんは「この年齢の子どもたちは自分で意思を持っている」と話す。そのため、自発的に行動したくなるように働きかける講座作りを心がけているという。「行動変容に必要なのは好奇心と納得。その段階を踏んでから行動につながる」と続ける。
今回は日焼け対策と洗顔の講座を披露した。「肌とはそもそも何か」という問いから講座はスタート。大浜さんによると「肌は4大敵から身を守る鎧だ」という。クイズ形式でメディア参加者にヒントを出しつつ、紫外線、乾燥、摩擦、温度の4つの回答に導く。これらの負担から肌を守るために「季節に合った服を着る」「肌に触るときは摩擦を起こさないようにする」といった注意点を挙げる。
「中でも紫外線はとても厄介なので一緒に勉強しよう」と問いかけ、紫外線とは何かという議題に入る。おおよそ子どもたちは「太陽光に入っている」という回答になるため、「太陽光を分解すれば紫外線が見えるはず」と水を入れた水槽に光を当てて壁に虹を再現。参加者に虹の中で紫外線だと思う箇所にシールを貼ってもらう。「紫」の漢字が入っているため、紫色の上にシールを貼る参加者が多いが、「紫外線」の漢字を見ると「紫の外側の線」と分解でき、虹の外側にあるために目に見えないことを説明する。「紫外線から身を守るために帽子やサングラス、服を着用するが、肌は守ることができない。その時に必要なものとして日焼け止めがある」とつなげる。ここで「子どもたちは日焼け止めの存在をしっかり認めてくれるようになる」という。さらに、子どもたちを対象にした講座では自分ごととして捉えてもらうためにAIで作成した画像を提示。紫外線対策をした場合としなかった場合で夏休みを過ごしたらどうなるのかを視覚的に表現する。これらを経て「紫外線対策しよう」という気持ちに導く。