4/1から成人年齢が18歳に引き下げ―今年新成人となる鈴木福さんが考える「大人」とは?
18歳も20歳もそんなに大人じゃない。20~30代に何ができるかが大事
――成人したときに、お礼を言いたい人はいらっしゃいますか? 鈴木福: まずはやっぱり家族かな。両親には「生んでくれてありがとう」って伝えたいですね。それと10年ちかく一緒に仕事をしてくださっているマネージャーさんにもお礼が言いたいです。子役時代からずっと息長く活動させてもらえているのはマネージャーさんのおかげですから。 あと、芦田愛菜ちゃんにも感謝したい。ドラマに一緒に出ていなかったら、僕もここまでテレビに出させてもらっていないかもしれないから。こうやって感謝したい人や番組を挙げていったら、本当にキリがないです。 ――鈴木さんにとっての「大人」とはどんな人ですか? 鈴木福: 18歳も20歳もやっぱりそんなに大人じゃないなと思います。僕自身は「大人になったね」と言ってもらえると、「小さいときからずっと見ていてくださっているんだな」と思えるからすごくありがたいし、そう思われるのはいいことだと思うんですけど、そもそも「大人」の基準がないから、自分が大人になったと言い切るのは難しいなって感じます。 それは、18歳で社会の一員ですよと言われても、「じゃあ僕たちはどんなことで社会に貢献できるの?」って思ってしまうからかもしれません。僕の父も「40歳手前で何ができてるかが大事だ」と言っていて、確かにそうだなって思ったんですよね。僕にとっては、18歳や20歳よりも、20~30代の働き盛りで何ができるかのほうが大事かもしれません。 ――では、30代はどんな「大人」になりたいですか? 鈴木福: 僕自身はもっともっと影響力のある人になりたいなと思っています。影響力という言い方はおこがましいかもしれないんですけど、僕の意見を聞いて「確かに私もそう思う」と思ってもらえるような説得力のある人間になっていたいなという感じかな。 早くから芸能活動をさせていただいているおかげで、いまから社会に出る人たちよりはちょっと早くたくさんのことを勉強できているので、30歳になるまでに学ばなきゃいけないこともそう遠くないところにある感じがします。ただ、同時に自分の無知さも自覚してはいるので、これからもいろんなことを学んでいきたいですね。 ――今後はどんな活動をしていきたいですか? 鈴木福: 子役時代は子どもの役しかできないという意味で、お芝居の幅がどうしてもせばめられていたので、これからはいろいろな役に挑戦させてもらえたらいいなと思います。僕は人に対してライバル意識を持つことがあまりないんですけど、ここ数年で年が近い俳優さんたちがたくさん活躍されていると感じているので、僕も頑張らなくちゃなとは思いますね。僕は活動歴が長い分、たくさんの人に知ってもらっている可能性はありますけど、頑張らないとすぐに負けてしまうと思うので。 芸能界のことだけでなく、いろいろなことに目を向けて勉強していきたい気持ちも強いですね。そうすることで、新しくやりたいことも見つかるだろうなって。自分としては、好きなことを全部続けて伸ばしていきながら、もっともっと広い視野を身につけて、でっかくなっていきたいなと思っています。 ----- 鈴木福 2004年生まれ、東京都出身。俳優。2011年、フジテレビ系ドラマ『マルモのおきて』に出演し、脚光を浴びる。ドラマ、CM、映画、舞台など、数々の話題作に出演するほか、最近ではバラエティ番組への出演や、報道番組のコメンテーターを務めるなど、活躍の場を広げている。 文・佐々木ののか 制作協力:Viibar