ニッキー・ホプキンズの音楽性に迫る記録映画予告、マーティ・フリードマンが絶賛
ドキュメンタリー映画「セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男」の予告編がYouTubeで解禁。あわせてギタリストのマーティ・フリードマンらのコメントが到着した。 【動画】ドキュメンタリー映画「セッションマン」予告編はこちら セッションピアニストとして活躍し、1994年に50歳で死去したニッキー・ホプキンズ。彼はザ・ローリング・ストーンズ、ザ・フー、ザ・キンクス、ジェフ・ベックら多くのアーティストのレコーディングに携わり、250枚を超えるアルバムと膨大な数のシングルリリースに貢献した。本作ではなぜ数々のアーティストに指名されてきたかを紐解くため、インタビュー、演奏風景、ミュージシャン仲間のコメント、写真やアーカイブ映像などから彼の音楽性を検証していく。 予告編にはミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ピーター・フランプトンらがインタビューに応える様子が収録。1963年にクーロン病と診断され、生涯にわたる闘病生活を強いられたというホプキンスの実態に迫る場面も映し出された。 フリードマンは「音楽業界の伝説的アーティストの演奏場面をたっぷり覗けます。トップアーティストやバンドの魔法は固定メンバーだけから生まれる物じゃない事実がよくわかる映画です」と絶賛。本作にも出演している、キーボード奏者のモーガン・フィッシャーは「多くの音楽ファン同様私も、多くの名曲レコードから聞こえる素晴らしいピアノの演奏が、ニッキー・ホプキンスによるものとは知らないまま楽しんでいることも多かったのです」「ようやくニッキーがその貢献にふさわしい栄光と称賛を受け取る時が来ました。微力ながらこの良い映画に尽力できたことがとても嬉しいです」とつづった。 マイケル・トゥーリンが監督・脚本・製作を担った「セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男」は、ホプキンズの命日である9月6日より東京の池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開。字幕監修をピーター・バラカンと朝日順子が手がけている。 ■ マーティ・フリードマン(ギタリスト)コメント 「セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男」を見ると、 音楽業界の伝説的アーティストの演奏場面をたっぷり覗けます。 トップアーティストやバンドの魔法は固定メンバーだけから生まれる物じゃない事実がよくわかる映画です。 セッションプレイヤー ニッキー・ホプキンズの名前は一般的に知られて無いですが、 皆さんが彼の演奏を聴いた事があるのは間違いないです。 ■ モーガン・フィッシャー(キーボード奏者)コメント 今、ジョン・レノンの「イマジン」のオリジナルLPジャケットに、「ジェラス・ガイ(Jealous Guy)」で素晴らしいピアノを演奏したニッキー・ホプキンスがクレジットされていないことに気付きショックを受けています。彼のピアノこそ、この曲で最も大事な楽器なのに!! でもインターネットが普及するずっと前、レコードについての詳細を調べるのが困難だった、60年代・70年代のセッションマンたちを取り巻く状況としてはこれが一般的だったのです。 そのため、多くの音楽ファン同様私も、多くの名曲レコードから聞こえる素晴らしいピアノの演奏が、ニッキー・ホプキンスによるものとは知らないまま楽しんでいることも多かったのです。 私自身が駆け出しのピアニストであったこともあり、ザ・フー、ローリング・ストーンズをはじめ多くのトップ・ロックバンドのピアノパートに熱狂しました。 当時、ロックのスコアが入手できることは非常に稀で、ロックの音楽スクールもありませんでした。若いミュージシャンたちは、どのように演奏されているのか理解できるまで、レコードを何度も聞いて耳で学ぶしかありませんでした。この「耳コピ」はおそらく音楽を学ぶ最良の方法です。 当時、ワイルドで力強いものであれ、優しく心温まるものであれ、ニッキーの素晴らしいピアノは、偉大なる無名の師であったのです。彼のギャランティーはその才能に見合うものではありませんでした(70年代はじめ、演奏のギャランティーは7ポンドでした)。セッション・マン達は、平凡な曲をメジャー・ヒットへと変貌させ、アーティスト達は裕福になった一方、この少ない報酬を受け入れていました。 ようやくニッキーがその貢献にふさわしい栄光と称賛を受け取る時が来ました。微力ながらこの良い映画に尽力できたことがとても嬉しいです。どうもありがとう。 (c)THE SESSION MAN LIMITED 2024