プロ10年目の小木曽喬が韓国の地でうれしいツアー初勝利! 今後は韓国ツアー参戦も視界に
緊張感の中でずっとプレーしたかった
◆国内男子プロゴルフ<ハナ銀行インビテーショナル 6月13~16日 ナムチュンチョンカントリークラブ (韓国) 7335ヤード・パー71> 衰えぬ技術…ツアー通算50勝“レジェンド”不動裕理が魅せた超絶ショットに放送席も感嘆の声 「魅せますね」
初日に67をマークし、7位タイと好位置で発進した小木曽喬。2日目以降も着実にスコアを伸ばし、3日目を終えた時点でついに通算11アンダーで単独首位に立つ。2位以下と2打差となれば、狙うはツアー初優勝しかない。 開催コースのナムチュンチョンCCはアップダウンがあり、グリーンは大きなアンジュレーションを持つ難コースだが、ショットの調子がよく、ロングパットのタッチが合う小木曽には嫌なイメージはなかった。ただ、小木曽にとって不安が一つだけあったという。
「今季、トップで最終組を迎えるのは3度目なんですが、これまでの2回は勝てていないことです」 確かに、中日クラウンズでは3位タイ、BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップでは12位タイに終わっている。「三度目の正直になればいいと思いますが、自分を信じて頑張りたいです」と、最終日は強い気持ちで臨むことを誓っていた。 迎えた最終日、幸先よく1番パー4でバーディーを奪った小木曽。しかし、後続の選手がどんどん追い上げてくる。6番パー3でボギーを叩き、ついに首位に並ばれる。それでも動じることはない。7番パー5をバーディー、8番パー4ではボギー、9番パー4はバーディー、11番パー4でもバーディーと、攻めのゴルフを続けた。 2度の敗戦から、強敵相手に守りのゴルフでは勝てないと学んだことが生きた。 通算13アンダーの首位タイで迎えた最終18番パー5。第2打をグリーン右手前まで運ぶ。そこから約20ヤードのアプローチを寄せることができれば、悲願のツアー初優勝を手にできる。想像以上の緊張感に襲われたが、他の選手が打つ合間に何度もボールのところへ行き、シミュレーションを行うことで、徐々に集中力を高めていった。 「ずっと緊張感の中でプレーすることを目標にしていたので、あの瞬間は幸せだなと思っていました」 自信を持って放たれたボールは、ピン右20センチに止まるナイスアプローチ。それを見届けた瞬間、思わずガッツポーズを見せた。