<解説>VR「機動戦士ガンダム:銀灰の幻影」 謎の“銀色のガンダム”とは?
人気アニメ「ガンダム」シリーズのVR映像「機動戦士ガンダム:銀灰の幻影」に登場するMS(モビルスーツ)の情報が発表されたことが話題になっている。舞台はU.C.0096(宇宙世紀0096)で、主人公は、連邦でもジオンでもない非公式の傭兵(ようへい)組織アージェント・キールに所属する。パイロットとして突出した能力はないが、銀色のガンダムを与えられることになるという。話題のMSについて解説する。 【写真特集】銀色のガンダム!? リ・ガズィ 改修ヤクト・ドーガも 予告、MS一挙公開!
◇百式と同じデルタガンダムの系譜
同作は、バンダイナムコフィルムワークスと「Gloomy Eyes」「Battlescar」などを手掛けてきたフランスのVR制作会社アトラスVが共同制作する。VRヘッドセット「Meta Quest」(Meta)で今秋に展開する。鈴木健一さんが監督を務め、関西リョウジさんが脚本、ことぶきつかささんがキャラクターデザイン、明貴美加さんがメカニカルデザインを担当する。
主人公が所属するアージェント・キールは、ジオンと内通する連邦高官アザミ・メギッネの暗殺任務を請けるが、出撃直前に連邦軍のジェガン隊から艦隊を襲撃される。混迷を極める中、ひそかに所有する銀色のガンダムが宇宙に放たれることになる。
公開された予告には“銀色のガンダム”デルタザインが登場した。同機は、AE(アナハイム・エレクトロニクス)社がアージェント・キールに供与したデルタプラスの改修機。密約の事情から機体外装は規格外品が使用されている。頭部は別計画の試作機からの流用で、装甲形状はかつて設計段階で凍結された幻の機体のデータを採用し、シールドは新たに専用品を用意。アージェント・キールの象徴である銀色の塗装が施されている。
デルタザインの基になったデルタプラスは、「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」にも登場したアナハイム・エレクトロニクス社製の可変MS。百式の原型であるデルタガンダムの量産試作機にあたる。デルタガンダムは、可変MSとして設計されたが、耐久性に難があり、可変MSとしての開発を中断し、百式が誕生する。デルタプラスは、量産を目的として再設計したMSで、ウェイブライダー形態に変形できるようにした。デルタザイン、デルタプラス、百式はいずれもデルタガンダムの系譜にあるようだ。