【DeNA】5時間超えの死闘も12回に力尽くも指揮官「攻めの投球ができいる」と大卒左腕・坂本裕哉の奮投に光
◆ 痛い敗戦も… 序盤は点の取り合い、その後は膠着状態となった死闘は、最終回の12回に力尽きた。 先発の中川颯は立ち上がりから失点と本調子ではなかったが、2回には先週ホームランを打った自慢の打棒が炸裂。これを含め5安打を集め5得点と一気に試合を優位に進めたが、あと1アウトで勝利投手の権利を得る4回2アウトから3連打で同点に追いつかれ、中川颯は無念の降板となった。 しかしその裏にはこの日の女房役・伊藤光が勝ち越しタイムリーを放つと、3番手の坂本裕哉が2回を無失点で流れを引き寄せたが、8回に山﨑康晃が痛恨被弾。その後は両軍譲らず6-6で延長12回まで進んだが、最後はベンチ入りピッチャー残りの2人、三嶋一輝と石川達也が失点し、連日のロングランゲームを落とした。 結果的には2回、無死満塁から3番・佐野恵太、4番・筒香嘉智で追加点が奪えず、6回も1死3塁で2回と同様3番・4番が沈黙。8回には1死2塁、9回にも1死1-2塁と再三のチャンスでホームを踏めず、10回にはバントミス。ここぞの場面での決めきれなかったことが響いた形となってしまった。 試合後三浦監督はビッグイニング後の攻撃に「このあと1点だけか…」と嘆きつつ「皆がなんとかしようっていう気持ちでね、食らいついてましたけど」と戦う姿勢を評価。また10回の林琢真が送りバント失敗にも「そういうね、簡単には決めさせてもらえないところですね」と選手は責めずに「その後もね、みんながこう、食らいついて、一生懸命やってくれました」と繰り返した。 また同点弾を許した山﨑康晃にも「もちろん色んなことが起こる可能性はあるわけですから。ヤスが打たれましたけどそこだけじゃなくて、チームとして勝てなかったということですね」と選手をかばう姿勢を貫いていた。 また6回から回またぎで無失点と広島打線の勢いを止めた坂本裕哉には「非常に大きかったですよね。いい投球もしてくれてますし、少しずつね自信もつけて、自分のボールに自信を持ってきているので、ああいう攻めの投球ができいる」と高評価。今シーズンは未だ無失点ピッチングを継続していることに「ボールの力も強くなったってありますけども、やっぱりゾーンの中でストレートで早めに追い込めてるっていうのも1つの要因だと思います。このまま続けていってほしいと思いますね」と5年目左腕の覚醒に期待。 同じく延長の2イニングを無失点で凌いだ徳山壮磨にも「厳しい場面で行ってくれてますけど、自分のボールに自信もって、これで行くんだっていうね。スピードよりもボールの力っていうのが、現れてるかなと思います」と称えていた。 痛い敗戦を喫したが、昨年鳴りを潜めていた大卒ドラフト2位コンビの活躍をプラス材料と捉え、交流戦前のあすこそ勝利で飾りたいところだ。 写真・取材・文 / 萩原孝弘
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