大学受験における良い塾・予備校の見極め方とは? 4つのタイプの特徴や選び方を解説!
保護者も塾・予備校の利用者である意識を持つ
塾・予備校に入れた場合、子どもはもちろんですが、保護者もまたその利用者であるという意識を持つことが必要です。受験の制度や大学選びなどについて、わからないことがあれば質問したり、相談したり、アドバイスを求めたりするなど、親も塾・予備校を積極的に利用するようにしましょう。 保護者のなかには塾・予備校はあくまでも子どもが通うところであり、保護者はあまり関わるべきではないと思っているのか、気になることや聞きたいことがあっても何も言わない人がいます。しかし、入学金や毎月の授業料などの名目で、数十万円あるいは数百万円単位の決して安くはないお金を支払うのですから、払った費用分は使い倒すぐらいの気持ちを持つことが必要です。 塾・予備校の利用に関してもう一つおすすめしたいのは、「家でしっかりと勉強をしているのか」「最近悩んでいることはないか」などといった、家庭内における子どもの勉強や生活に関する情報をできるだけ伝えておくことです。 私の予備校でも、特に子どもに関して気掛かりなこと、不安なことなどがあれば教えてほしいと生徒の保護者にお願いしています。マイナス面も含めた情報を家庭と塾・予備校とで共有し、連携することで、子どもの状況に応じたベストな指導を行うことが可能になるでしょう。 塾・予備校は基本的に子どもの味方です。安心して、ためらうことなくいつでもどんどん頼ってください。
学力が高い人と低い人との差は「才能」ではなく「工夫」
ここまで塾・予備校の選び方や活用方法について解説してきましたが、受験で成功するためには「常に考えること」が重要です。受験校の選択、志望校への戦略、勉強時間の増やし方、教材への取り組み方、勉強方法など、目標が決まってからは、それを達成するための手段を考え、実行していきます。 大学受験は「勉強時間の確保+分析・計画・実行」の繰り返しです。ただ問題を解く、ただ暗記するだけでなく、有限な時間のなかで短期間で知識量を増やさなければならず、合格のためにはさまざまな工夫が必要になります。志望校合格のためにとても重要なことではありますが、残念なことにこれらのことを考慮に入れて受験に向き合っている人はあまり多くはありません。 実際に、「自分は頭が悪いからできない」「要領が悪い」と言う人が多くいます。また、「あいつは特別だ」「自分とあの子は頭の構造が違う」など、できないことを能力のせい、自分ではどうにもできないものと考えている人がいます。確かに才能の差もあるでしょう。しかし、今の学力が高い人と低い人との差は何かというと、私は「知識の蓄積量」と「工夫の仕方」の違いであるととらえています。 職業柄、東京大学をはじめとする多くの難関大学の学生と話をしますが、皆やはり何かしらの工夫をしています。しかも何度も試行錯誤し、自分の勝ちパターンを見つけています。また、難関大に合格する生徒の共通点として、科目の内容に関する質問よりも、戦略や勉強法についての質問が多い傾向にあると感じています。 常により良い方法を考えて時間感覚を持つことは、才能などではなく、トレーニングで養っていけます。もしE判定、D判定であれば、常に考え、工夫することを意識してください。まだ自分の力を出し切っていないはずです。まずは考え方を変えることから始めてください。学力は努力で変えられるものです。 塾・予備校を効果的に活用するためには工夫が重要です。 提供されるサービスの使い方を考えて、どのタイプの塾・予備校に通うかを決めていきましょう。
まとめ|自分に合った良い塾・予備校の見極め方
大学受験の塾・予備校のイメージとして、一番に思い浮かぶのは集団授業型でしょう。しかし、現在では予備校の形態も多様化しており、それぞれメリット・デメリットがあります。そのなかから自分が一番活用できる塾・予備校を選んだうえで、効果的な学習方法を試行錯誤していくことが大切です。 生徒も保護者も利用者という意識で、積極的に塾・予備校を利用するようにしましょう。
鈴木優志