履いてるうちに緩む!? ラクなだけ!?… ゴルファーに大人気の「BOAフィットシステム」に関する疑問にBOA社の人が答えてくれた
BOAがゴルフ分野に進出したのは06年
今や日本ではゴルフシューズのフィットシステムとして靴紐を凌ぐ勢いの「BOA」(ボア)。ダイヤル式と呼ばれるシューズのなかで圧倒的なシェアを誇ります。BOA社は2001年にコロラド州のデンバーで設立され、ゴルフ分野に進出したのが06年。その後さまざまなゴルフシューズメーカーで採用され、ゴルファーに大人気となりました。 【写真】ゴルフ5限定カラーも! これが「アディダスゴルフ コードカオス25 BOA」6種のカラバリとアッパーデザインです
しかし、なんとなく食わず嫌いだったり、なんらかの偏見や勘違いがあったり、実際に履いていても疑問を持っている人もいるかもしれません。そんな人のために、BOAフィットシステムに関するさまざまな疑問をBOA テクノロジー ジャパンにぶつけてみました。
【Q1】 BOAってラクなだけ?
A.違います。 弊社はパーツの会社ではなく「フィットソリューション」の会社。単に脱ぎ履きが簡単で便利というだけではなくて、いかにパフォーマンスを上げるかということにフォーカスしています。今回「コードカオス25」が発売されたアディダスゴルフ様をはじめ、アウトソール、ミッドソールなど各社独自の技術を正しく引き出す。そのために正しいフィットが必要という考えでシステムを提供しています。 6年前には、デンバーの本社にパフォーマンスフィットラボを設立しました。ここでは靴紐と比べてどんなところが改善され、数値として何パーセントのパフォーマンスが向上するか、日夜研究しています。最近ではエリートゴルファーの男女9名ずつにモーションキャプチャーなどの機器をつけて実際にショットしてもらい、飛距離、ヘッドスピード、足圧などがどう変化したかを計測しました。 その結果、ヘッドスピードや飛距離が伸びることが確認されました。これは理想的なフィットによって常に足首が安定し、カカトのホールドが良くなるということです。そのため、足元から手先まで力の伝達がスムーズになり、結果、数値が伸びたと考えられます。 この研究では、平地だけでなく傾斜で足の状態がどう変化するかも計測しています。「コードカオス25」に採用されている、レース(ワイヤー)がパネルと連動した構造「パフォームフィットラップ」によって、より効率的な力の伝達が可能なことが分かりました。特に傾斜地では踏ん張る力が働きますが、余分な力を使わなくても安定性が保たれることが検証できました。パネルがミッドソールと連結されていることで、足底からしっかりホールドでき、足を良い状態に保ちながらプレーできる構造です。 こういったさまざまな構造のフィットシステムを開発し、新作シューズの商品コンセプト段階からご相談を受け、最も適したものをご提案していくのが私どもの役割です。