【ワールドシリーズ】ドジャースvsヤンキース"MLB最強打者対決"を制するのは大谷か!? ジャッジか!?
■さえるロバーツ采配。大谷、夢の結実は!? そもそも、誰もが知る有名球団でありながら、ヤンキースがワールドシリーズに進出するのは実に15年ぶり。なぜ、名門球団は頂点から長く遠のき、今季はそれを覆すことができたのか? お股ニキ氏は、少し前まで画一的で貧弱だったデータ分析が改善されたことに加え、今季加入して41本塁打を放ったフアン・ソトの存在を挙げる。 「ソトはナショナルズ時代の2019年に、当時最強を誇ったアストロズを倒して世界一になる原動力となった選手。ジャッジ以外に勝負どころでチームを勝たせる打者が加わったことは非常に大きいです」 一方、ドジャースでチームを勝たせる役割を担った人物こそ、大谷翔平と山本由伸であり、そのふたりを使いこなしたデーブ・ロバーツ監督の采配の妙も、優勝のためには欠かせない要素だ。 故障者続出のため、ポストシーズンでは、先発が山本と今季勝ち頭(13勝)のジャック・フラーティ、ウォーカー・ビューラーの3枚だけという危機的状況にもかかわらず、継投策がさえ渡った。 「リリーフをつぎ込む『ブルペンデー』がポストシーズンで何試合もあるのは異常です。そのような状況でここまで勝ち上がれたのは驚異的。負け試合は捨てて投手を温存したり、抑え投手を中盤の勝負どころで使って大量リードを奪ってから一枚落ちる投手を投入したり、ロバーツ采配が光りました」 投手運用以外でも、ロバーツ監督の采配やパフォーマンスが目立つ場面は増えている。 「パドレスとの地区シリーズでは、相手のリーダー格であるマニー・マチャドがドジャースベンチにボールを投げ込んでしまった場面がありましたが、それを逆に利用し、球場の雰囲気を変えてチームの士気を高めました。大谷でもミスをしたら叱責し、監督としての威厳も増してきたように思います」 大谷自身が「ずっとプレーしたかった場所」と語ってきたワールドシリーズ。その夢舞台で今度はどんな伝説が生まれるだろうか? 文/オグマナオト 写真/時事通信社