「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」開業 レジャー設備も充実
兵庫県神戸市垂水区にて「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」が、11月26日に開業する。オープンに先立ち、メディア向けに公開された。 【この記事に関する別の画像を見る】 この施設は、1999年10月に「マリンピア神戸 ポルトバザール」として開業。2023年1月からリニューアルのために長期閉館していた。今回のリニューアルでは、用地を1.3倍の約10万m2に拡張した上で、ラグーン(海水を引きこんだ池)の周辺に新しい商業棟を新設。店舗数も約130店舗から、約150店舗にボリュームアップしている。 ■ リゾート型アウトレットとしてリニューアル 新しいマリンピア神戸のコンセプトは「MARINE PIA RESORT」(マリンピア・リゾート)。明石海峡大橋や淡路島を抜群の景色を活かした「LAGOON COMMUNITY PARK」を新設するなど、ショッピングだけでなく、レジャーやバーベキューなどを楽しめるリゾート型のアウトレットを目指すという。 所在地は兵庫県神戸市垂水区海岸通12-5。電車でのアクセスはJR神戸線 垂水駅、山陽電鉄 山陽垂水駅から徒歩9分。週末を中心に山陽垂水駅北側のバスロータリーからシャトルバスを運行している。 なお、オープンから2025年1月13日までは、交通系ICカードを使って電車・バスで来場し、館内の端末にタッチすると、マリンピア神戸で使える1,000円分のお買物・お食事券がもらえる「電車・バスで乗りトクキャンペーン」を実施している。 クルマで来場の場合は、国道2号線の「福田川」交差点を左折(神戸方面からアクセスの場合)、もしくは「マリンピア神戸前」交差点を右折(明石方面からアクセスの場合)。なお駐車場は、2,800台に拡充されているという。 オープン期間中は「垂水スポーツガーデン」「平磯海釣り公園」に、週末を中心に臨時駐車場が設けられる。 ■ 「買い物」「グルメ」「アクティビティ」一日中遊べる マリンピア神戸は、2階建ての商業棟「MARINE PIA MALL(マリンピア・モール)」と、三日月型のラグーン(人工海水池)を中心に飲食店、ドッグラン、プレイゾーンなどがある「LAGOON COMMUNITY PARK(ラグーン・コミュニティ・パーク)」の、2つのエリアからなる。 また、両エリアの間には「大屋根広場」がある。11月26日に開催される「グランドオープニングセレモニー」など、各種イベントに活用される。 ■ 雨でも室内で買い物ができる「マリンピアモール」 マリンピアモール内には、1階に78店舗、2階に67店舗が入居している。建替以前は数カ所の商業棟に分かれていたが、マリンピアモールに集約されたことで、雨の日でも買い物がしやすくなった。 ここからは、国内でのアウトレットや、関西エリアのアウトレットで初出店となる店舗を中心に紹介していこう。 「メルセデス・ベンツ」が関西アウトレット初出店。厳しい基準を満たしたメルセデス・ベンツのサーティファイドカー(認定の中古車)を、店内外に約30台展示・販売している。「メルセデス・ベンツ」ロゴをあしらったアクセサリーコレクションや、ゴルフ用品、旅行ツールなどの取り扱いもある。 国内アウトレット初出店となるのが「CAPCOM STORE ANNEX/CUPSULEAB」。このショップでは、「モンスター・ハンター」「バイオハザード」「ストリートファイター」など、カプコンの人気キャラクターのグッズを取り揃えている。中には「カプコンストア」でしか買えない限定グッズもあり、一部商品はアウトレット価格で購入できるのも嬉しい。 「カプセル・ラボ」では、最新のキャラクターグッズやファンシー雑貨。ここでしか手に入らない限定商品など、450台以上のカプセルトイを取り揃えているという。 そのほかごく一部となるが、以下のような店舗が出店している。 1階 2階 ■ フードマルシェ・フードコートは計24店 「MARIN PIA MALL」145店舗のうち、24店が1階「フードマルシェ」、2階「フードコート」の店舗だ。物販のゾーンではアウトレットならではの掘り出し物があり、イートインでは関西初出店や、要注目のレストランがズラリと並ぶ。 チャイナタウンをフィーチャーしたレストラン「GOLDEN TIGER」は、「マリンピア神戸」が関西初出店となる。店内では手作りの点心や、スパイスやハーブが効いた料理や麺類など、バラエティに富んだメニューを楽しめるという。 新千歳空港で「行列必至の名店」として知られている「札幌魚河岸57番 いきいき寿司」も関西初出店。北海道で水産仲卸を展開しているため鮮度抜群で、ご当地独自のネタを直送、提供できるのだとか。 ほか、以下のような店舗が出店している。 ■ マリンレジャーやBBQが楽しめる「LAGOON COMMUNITY PARK」 「LAGOON COMMUNITY PARK」の中心部にあるラグーン(人工海水池)は、外海からの波の侵入がなく、これまでクロダイ、ボラ、ヒトデなどの生き物が発見されている。マリンピア神戸では、CO2削減に役立つ海藻(アマモ)を育てるなど、ラグーンの水質浄化に取り組んでいるという。 潮風が心地よく、背後に明石海峡大橋が見えるラグーンの周辺では、飲食やBBQ、ドッグランなどの店舗やサービスが展開されている。 神戸を代表する「TOOTH TOOTH」ブランドの新たな旗艦店が出店。ブランドコンセプトは、毎日が“ハレの日”のように輝く「ハレノニチジョウ」だという。 店内で提供されるのは焼き立てのベーカリーや自家製麺の生パスタ、キラキラと美しいケーキやタルトなどのスイーツなど。美味であるのはもちろんのこと、見た目もキラキラと美しい各メニューは、SNSで映えること必至だ。 飲食店を展開するポトマックの新業態「喫茶 太陽コンパス」では、オリジナルブレンドのサイフォン珈琲や紅茶だけでなく、神戸らしい「鉄板ナポリタン」などの洋食や、名物のカステラなども提供している。 店の前に設置された「見晴らしデッキ」では、ラグーンだけでなく背後の「フラワーガーデン」などを一望できる。暖かくなり、フラワーガーデンに色とりどりの花が咲く季節には、一大“映えスポット”になりそうだ。 ラグーンビーチを見渡す場所には、24ブース・216席の大型BBQ(バーベキュー)エリア「LAGOON BBQ CLUB」が誕生した。TOOTH TOOTHが厳選した食材を活かしたBBQプランが用意されており、手ブラでBBQを楽しめる。同プランのほか、食材やドリンクの持ち込みも可能。なお、BBQ利用の場合は原則事前予約が必要。 同パーク内にはドッグランやペットショップ「PET PARADISE+BEAUTY&FUN」があり、ペット目線で考えた着心地の良いペット服や、トリミングサロンなども併設している。 なお、マリンピア神戸館内には、ペットを連れて入店できる店舗が約70店舗もあるという。ただし進入できないエリアもあり、フードマルシェも正面入り口から入れないなどの制約が設けられている。 ■ カヌーやマリンレジャー体験など遊びも充実 ラグーンでは、カヌーや足こぎカヤック、立ちこぎSUPなどの体験ができる。ラグーンは波がなく穏やかな環境であり、初心者の方でも、安心してマリンレジャーに親しむことができるだろう。 なお、プレス内覧会のゲストで登場したリオデジャネイロ五輪・銅メダリストの羽根田卓也選手も「(明石海峡大橋や淡路島を望む)ロケーションが良い。いろんなハードもソフトもそろい、素晴らしいな思います」と絶賛していた。 ラグーンエリアにはそのほか、外遊びや室内など、子供がありとあらゆる遊びを楽しめる「ボーネルンド あそびのせかい」が開業する。 あそびのせかいは、関西のボーネルンドでも最大級の広さがあり、こころ・頭・からだのすべてを使って、赤ちゃんから小学生まで楽しめるという。また屋外には大きな砂場や巨大なネット遊具もあり、あそびのプロ「プレイリーダー」が、子供の成長に合わせた遊び方を提案。明石海峡大橋を遠くに眺めながら、親子でさまざまな遊びを楽しめる。 またマリンピア神戸敷地内には、滑り台などの遊具(ボーネルンドが提供)が設置された公園や、靴のまま入って外遊びができる芝生広場があり、こちらは無料で楽しめる。 ヘトヘトになったら子供と一緒にベンチで休み、美味しいものを食べて、また遊ぶ。子育て世代の家族にとってのマリンピア神戸は、一日中滞在できそうなほどワクワクが詰まっている、といえそうだ。 また、敷地内には授乳室、オムツ交換スペースなどが至る所に設置されている。至る所で子育て家族への配慮が行き届いたマリンピア神戸は、保護者にとっても「便利で楽しいショッピングモール」として、重宝されるだろう。 ■ 目の前に明石海峡大橋 観光地としても魅力 マリンピア神戸の目の前には、世界で2番目に長い吊橋「明石海峡大橋」があり、全長3,911m、海面からの高さ298mという壮大な橋を、じっくり眺めることができる。 敷地内の橋から近い場所にはフォトスポット「BE KOBE」があり、SNS向けの写真撮影や記念撮影にはピッタリだ。 また敷地内からは、明石海峡大橋下をひっきりなしに通過する船を一望できる。明石海峡はもっとも狭い場所で幅4kmほどしかなく、ここに1日700~800隻、なかには大型貨物船や国際フェリー、クルーズ船も通る。国内有数の“お船見スポット”でもあるこの場所から眺める景色は、長時間眺めていても飽きない。 また「MARIN PIA MALL」西側エントランス前にある、神戸市出身のイラストレーター・杉中真由美さんが手がけた巨大なデザインウォール(壁画)も必見だ。 「京都手帖」の「葵祭MAP」「祇園祭MAP」などの地図やイラストで知られる杉中さんが、マリンピア神戸を中心に神戸や明石、淡路島などの街並みを歴史・神話・空想を交えて優しいタッチで描き上げている。壁画でそれぞれの街が気になったら、マリンピア神戸の帰りに立ち寄るのも良いだろう。 ■ マリンピア神戸の商圏人口は400万人・インバウンド集客も狙う 内覧会ではマリンピア神戸の開発を手がけた三井不動産の記者会見が行なわれ、「マリンピア神戸は神戸、明石、大阪に近く、商圏の人口は400万人」「大阪周辺の消費者や、インバウンドの集客を目指し、年間700万~1,000万人の来客を計画。年間売上は建替前の170億円から270億円~300億円に伸ばしたい」と抱負を語った。 三井不動産は関西で「三井ショッピングパーク・ららぽーと甲子園」「三井アウトレットパーク・滋賀竜王」などを展開しているが、長期滞在や観光客まで取り込む業態は、マリンピア神戸が初めであり、ショッピングだけでなく、レジャーもアクティビティもグルメも楽しめる「時間消費型リゾートアウトレット」を目指すという。 立地も景色も良く、アウトレットだけにおトクな買い物ができる「三井アウトレットパーク マリンピア神戸」、足を運んで一日中過ごす価値は十分にありそうだ。
Impress Watch,宮武和多哉