5割が通学や雰囲気重視 高校進学で中2 三重・松阪地域
高校活性化推進協がアンケート
三重県松阪地域の県立高校の在り方を考える「松阪地域高等学校活性化推進協議会」は26日、同地域の中学生と保護者を対象に実施した県立高校に関するアンケート結果を公表した。進学を希望する同地域の公立中学校2年生に、高校を選ぶ時に重視する点を聞いたところ5割が「通学のしやすさ・距離」「学校の雰囲気」を挙げ、同様の質問を保護者にすると7割が「学びたい学科やコースがある」と回答。同日午後6時半から松阪市高町の県松阪庁舎で開いた第2回会議で示した。
保護者は「学科やコース」
同協議会は少子化を背景に、地域の高校の特色や魅力ある学習環境を整備することを目的に、2022(令和4)年度に設置。学識者や商工団体、学校などの15人で構成する。現在、松阪地域の県立高校は6校で1学年当たりの学級数は計25学級。しかし23(同5)年度に生まれた子供たちが中学校を卒業する39(同21)年度には11~14学級まで減る見込み。そこで29(同11)年度までに予想される5学級程度の減少に対応するため、26(同8)年度までにある程度の方向性をまとめようと協議している。 この日は県教委事務局が、9月中旬~10月末に生徒と保護者を対象にしたWEBアンケートの結果を報告。松阪地域の公立中学校2年生1712人を対象にしたアンケートでは1483人が回答し、回答率は約86%。アンケートでは中学卒業後の進路や高校を選ぶ時の基準、期待する教育、1学年ごとの学級規模、通学時間、将来就きたい仕事など15問を聞いた。 高校を選ぶ時に重視する点は▶通学のしやすさ・距離=49.3%▶学校の雰囲気・イメージ=49%▶文化祭や体育祭などの学校行事の充実=42.4%▶学びたい学科やコースがある=39.5%──などが高い傾向にあり▶一人一人の状況に応じたきめ細やかな教育=5.6%▶地域と連携した活動の充実=2.3%──が低い傾向だった。 入学する高校へ期待する教育に関しては▶自ら学び続ける力が身に付く教育=52.6%▶基本的な知識が身に付く教育=43.1%──などが高く▶人権に対する意識が高まる教育=9.3%▶地域を題材として学ぶ教育=3.8%──が低い傾向となった。 一方、公立中学校2年生と小学5年生の保護者に対してもWEBアンケートを実施し、約56%に当たる1852人から回答を得た結果も報告。高校を選ぶ時に重視する点では▶学びたい学科やコースがある=73.3%▶通学のしやすさ・距離=64.4%▶自分の興味・関心に応じて多様な学びが選択できる=59.4%──が高く▶学校行事の充実=15.9%▶地域と連携した活動の充実=2.8%──などは低かった。