ロッタン、防衛戦は流血ショーの再現なるか！？

　11月9日にタイ・バンコクのルンピニー・スタジアムで開催される格闘技イベント『ONE 169』のフライ級ムエタイタイトルマッチにて、挑戦者で同級3位のジェイコブ・スミス（31=英国）と対戦する王者のロッタン・ジットムアンノン（27=タイ）。防衛戦圧勝に向けての強い自信をONE公式のインタビューで語った。 　両者の対戦は今回で2度目。前回は22年5月、ロッタンのヒジや豪打でスミスが顔面流血し判定負けを喫している。 【動画】ロッタン、戦慄のパンチ＆ヒジ連打！スミスは顔面流血（=22年5月） 　ロッタンは“破壊神”の異名を持つタイ・ムエタイ強豪。打たれても全く下がらず打ち返す抜群のタフさと超攻撃的なスタイルで那須川天心とも激闘を繰り広げ、これまで数々の名勝負を生み出してきたONE屈指の人気選手だ。今年6月の前戦ではキックルールでデニス・ピューリックに判定勝利を収めた。 　対するスミスはイギリスのムエタイ王者。ロッタンとは22年5月にONEフライ級ムエタイWGP準々決勝で対戦したが、ロッタンのヒジや豪打に苦しみ、顔面流血の判定負け。今回はタイトル奪取と共に雪辱を果たすチャンスを手にした。 　ロッタンは上記のインタビューで、スミスとの前戦を「前回の対戦では、自分のスピードがアドバンテージになると考えたので、スピードと敏しょう性を活かして戦った」と振り返り、その上で「彼のスタイルは以前と変わってない。まるでエンジンがかかるのが遅い車だ。考えるのも動くのも両方とも遅い」と、今回も圧倒的なスピードで完勝するイメージのようだ。 　しかし、その一方で「ジェイコブはタフで打たれ強い。強靭なフィジカルは侮れない」と油断はなく、「KOするためにベストを尽くす。ムエタイの世界的評価をさらに高いレベルに引き上げたい」と、力強く語った。 　一方のスミスは「当時は自分のタフさに頼って彼の技にハマった。今はあらゆる面で進化している。ファイトIQは高まり、総合的なスキルは10倍以上に上がった」と、リベンジへ意欲を燃やしている。 　ロッタンの回転力が速いヒジとパンチの連打が火を吹けば、前戦同様、スピードで遅れをとるスミスが血達磨になる可能性は高いが、果たして、ロッタンは6度目の防衛戦で圧勝なるか。