サイバー出身社長が群雄割拠のネット広告で仕掛ける勝負
市原創吾(いちはら・そうご)/2009年青山学院大学理工学部卒業後、サイバーエージェント入社。2015年に広告事業部門の局長に就任。運用型広告事業において年間100億円の売り上げ拡大を実現。2018年3月にOWL社を引き継ぎAViCを創業し現職に(写真提供:AViC)
6月30日に東証グロース市場に上場したAViC(9554)は、中堅企業やスタートアップ向けのインターネット広告代理店だ。ネット広告の運用やSEO(検索エンジン最適化)のコンサルティングを手がける。 法人の設立は2013年7月だが、現在の業態となったのは2018年3月。以来、広告の取扱高は毎年2倍以上の成長を続けている。サイバーエージェントや電通グループなどネット広告の業界には強大な競争相手がひしめく中、どのように強みを発揮していくのか。市原創吾社長に話を聞いた。――法人設立から現在の事業を始めるまで5年近く経過しています。創業の経緯はどのようなものだったのでしょうか。 私は2009年にサイバーエージェントに入社し、約9年間ネット広告のビジネスをやってきた。当初は起業しよう、経営者になろうといったことは思っていなかった。会社員時代はチャレンジして成果を出し続けるという自己成長を楽しんでいた。 だが、あるクライアント企業に常駐するプロジェクトで、当時博報堂にいた岩田匡平さんと一緒に仕事をした。その後岩田さんは博報堂を退職し後に当社となるOWLを立ち上げたのだが、岩田さん自身は(高額品の出張買い取りなどを手掛ける)BuySell Technologies(7685)に社長として参画し、OWLは休眠させていた。
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中川 雅博