電話番号非公開の大阪の寿司店! 超絶入りづらい店は、一度行けば通いたくなる穴場だった
〈秘密の自腹寿司〉
高級寿司の価格は3~5万円が当たり前になり、以前にも増してハードルの高いものに。一方で、最近は高級店のカジュアルラインの立ち食い寿司が人気だったり、昔からの町寿司が見直されはじめたりしている。本企画では、食通が行きつけにしている町寿司や普段使いしている立ち食い寿司など、カジュアルな寿司店を紹介してもらう。
教えてくれる人|猫田しげる
20年以上、グルメ誌、旅行本、レシピ本などの編集・ライター業に従事。各地を転々とした挙句、現在は関西在住。「FRIDAYデジタル」「あまから手帖」「旅の手帖」(手帖好き?)などで記事執筆。めったに更新しない猫田しげるの食ブログ 「クセの強い店が好きだ!」。
電話番号非掲載! ではどうやって予約を取れば良いのか……?
大阪の四つ橋筋という大通り沿いにありながら、看板は道に出ている行灯だけ、ビル2階の階段上にも小さな屋号のみが掲げられた「北堀江 鮨与志」。
その入りづらい外観に輪をかけて、お店の電話番号は食べログにも非掲載。「一見さんお断りに違いない」と1000%怖じ気づきますよね。
しかし店主の吉田雅士さん、「いえいえ単に、常連さんが9割なので、来た時に次の予約を取っていく方が多くて。でも通りすがりにふらっと入られるのも大歓迎ですよ」とのこと。
この外観で通りすがりにふらっと入る勇気は私にありませんが、海外の方はわりと「oh! スシ~」みたいな感じで突然訪れるのだそうです。さすがアイアンハート。
気難しそうな雰囲気漂う店主、実は……
実際私も、初めて来た時は仕事絡みだったのですが、外観から「怖そう……」吉田さんを見て「気難しそう……」とかなり身構えていました。作務衣着てる人=頑固、という先入観からでしょうか。
しかし話してみるとめっちゃくちゃソフトな物腰!「大阪三大ギャップ寿司店」に認定したいぐらいです。他の2店はどこだろう。
吉田さんの料理人歴は長く、東加古川をはじめとし、大阪ミナミなどの寿司店で修業した後、奈良のホテルで和食、洋食の創作料理なども経験。34歳から島田紳助氏がオーナーである「寿司はせ川」で主任として6年、その後は北新地の和食店「北堀江 松庵」の初代料理長を約6年半務めてきました。寿司をメインにさまざまなジャンルで腕を磨いたんですね。