電話番号非公開の大阪の寿司店! 超絶入りづらい店は、一度行けば通いたくなる穴場だった
店内に入るとまず目に飛び込んでくるのが、ネタ札。最近ではあまり見かけなくなりましたが、吉田さんのこだわりが「昭和の寿司屋の進化系でありたい」というコンセプト。
「子供の頃から見ていた父親の店は、好きなネタを好きなだけ食べて好きな時に帰れる、堅苦しくない寿司屋。なので自分の店も、単品であれこれつまめたり、『このぐらいの予算でこんなんが食べたい』というリクエストに応じて気軽に楽しめるスタイルにしたかった」と話します。
魚の仕入れは天満市場や木津市場などを毎日回り、「コレ使いたい!」と思ったものだけを厳選。普段は見せないネタケースを披露していただきました。むっちゃくちゃ白光りする太刀魚やコハダ、見るだけでクロマグロとわかる赤身やトロ、身厚の金目鯛などが詰められ、「海の宝石箱や……」と思いました。
ちょっと韓国のテイストを織り交ぜるなど、ひとひねりきかせたアテ
まずは左党が大大大好きなメニュー、タラの白子から。北海道産のタラ白子をポン酢に浸し、国産海苔とネギ、甘口韓国唐辛子をトッピングしたシンプルな品ですが、「焼肉屋で食べたサラダから発想した」とのこと。実はポン酢と甘口韓国唐辛子は相性が良いのだそうです。尖った辛さもなく、白子の濃厚な旨みを邪魔しません。
実は私も左党ですが、正直に言うと白子が苦手(笑)。よく「ホルモンとか白子とかホヤとか好きそう」と言われますが、それ買い被りです。しかし北海道産のこの白子、ビックリするほど臭みがなく、変な筋感も気にならず、クリーミーでとろけるよう。弾力のある生クリームを食べている感覚に陥りました。
こりゃ酒がないと酷ですわ。ってことで、自慢の日本酒をいくつか出していただきました。「十四代、飛露喜、八海山……ふーん王道やな」と思われた方、よく見てください。「十四代」は毎年販売と同時に即完売する中取りの純米吟醸生詰。「飛露喜」も最高峰の大吟醸、「八海山」も年末年始のみ発売する赤ラベルです。
猫田さん「どれも酒屋さんが選別して持ってきてくれる“奥の手”的な一本。常時30種ほどこんな日本酒を揃えているというから、レア酒好きにはたまりませんねえ。」