「味が濃い」はクレーム「濃いからタダにしろ」はカスハラ “行き過ぎ”要求は犯罪かも 制裁ありの条例も議論に タクシー会社では「はよママんとこ行け」迷惑客リアル研修で対応
■三重・桑名市でカスハラ防止条例提出
過度なカスハラをめぐっては、12月4日、三重県・桑名市で市長が全国初の「氏名の公表を含む」制裁措置がついたカスハラ防止条例を提出。 相談を受けた対策委員会が「悪質」と判断した場合は、対象者に「警告」。それでも繰り返されたら市はホームページなどで名前を公表する「制裁措置」をするとしている。
■大手ファーストフード店ではポスターを掲示
師走に入り忘年会シーズン。ついついお酒が入ると懸念されるのが、酔っぱらった客からのカスハラだ。 日本酒と炭火焼き まぐまらし 上田駿多店長:酔っぱらっているお客さんとかに暴言はかれることは何回かありました。僕からしたら全然普通に対応していたんですけど、お客さんが『お前なんやねん、その対応なんやねん』って。 大手ファーストフード店では、店内にカスハラに当たる行為を示したポスターを掲示。 しかし、個人で経営するような小さな飲食店では、カスハラに遭遇した場合、対応に悩むという。 日本酒と炭火焼き まぐまらし 上田駿多店長:大企業ほどマニュアルとかできないので、そこは難しい。強気に出てしまうと(お客さんが)SNSで流したりとか、そこが怖い部分はあります。
■タクシー会社の研修は“リアル”
酔っぱらい客の対応に困るのは飲食店だけではない。 未来都タクシー 田上鉄郎教官:今から忘年会シーズン、いろんなお客様がおられます。 大阪府守口市にあるタクシー会社では、12月5日、新人ドライバーに向け“迷惑客を想定した”研修が行われていた。 新人ドライバー:ご乗車ありがとうございます。どちらまでお送りいたしましょうか? 教官:これまっすぐ行って、今市の交差点。 新人ドライバー:目的地付近まで到着しました、お客様… 教官:よっこらしょのしょ。 新人ドライバー:4800円でございます。 教官:いつもこの距離タクシー乗るけど、4500円超えたことないんやで。なんで4800円なるんや。俺が寝てることをええことに遠回りしたんちゃうんけ。 たじたじになる新人ドライバー。泥酔客(教官)のカスハラはさらにエスカレートする。 教官:説明せえや!納得したら払ったるわい。 新人ドライバー:お客様のご指定のコース通り走りまして… 教官:このコースは何回も通ってるちゅーねん。何回もタクシー乗ってるねん。はよせえや。スナックいかなあかんねん、スナック『ガラパゴス』のママが待っとんねん。 新人ドライバーはどんどん追い込まれます。