10年以上前に使用していた交通系ICカードに「5000円」チャージされているはず…まだ使用できますか?
交通系ICカードは事前に一定金額をチャージして使うことができます。わざわざ現金を取り出さずに交通機関を利用できる点が便利ですが、定期的に使わない人の場合、チャージした金額について忘れてしまうこともあります。 中には今回のケースのように、10年近くチャージした残額を放置しているケースがあるかもしれません。ICカードの残額は、一定期間使わないと失効してしまうリスクがあるため、早めの確認が必要です。 本記事では、交通系ICカードにチャージした残額の有効期限について解説します。 ▼新幹線で1人で「2席分」の購入はNGなの? 規則を確認
残額の処理はICカードによって異なる
交通系ICカードにはさまざまな種類があり、各社利用規約は異なります。しかし有効期限に関しては「10年」としているケースが少なくないようです。 とはいえ10年といっても、残額に対して有効期限が適用されるのかどうかは、各社対応が異なります。代表的なICカードの例をご紹介します。 ■「Suica」は10年経過しても残額は利用可能 JR東日本では、ICカード「Suica」について「機器等での最後のご利用日から10年間一度もご利用がない場合、使用できなくなります」と説明がありました。10年経過した場合、以下2つの取り扱いとなります。 ・新しいSuicaカードに交換する(残額を新しいカードに移し替える) ・Suicaカードの残額を払い戻してもらう(手数料220円を差し引いてデポジットの500円を加えた額) Suicaの場合は10年経過していても、Suicaエリア内にあるJR東日本の「みどりの窓口」で手続きすれば、チャージ分を有効活用できます。 ■残額が失効するICカードもある カードではなく残額が失効してしまうケースもあるようです。例えばJR東海は、ICカード「TOICA」について「カード残額は原則機器等での最後のご利用日から10年間ご利用がない場合は失効します」と説明しています。 別の例は「PASMO」です。PASMOもTOICAと同様で、10年間取り扱いがなかった場合は失効します。PASMO取扱規則には「失効した場合、当社が特に認めた場合を除き、デポジット及びPASMOに記録されている一切の金銭的価値等の返却を請求することはできない」と明記されていました。 今回のケースで使用していたICカードがTOICAやPASMOであった場合、原則として残額は戻ってこないと思われます。 このようにICカードによって対応が異なるため、自身が使用していたICカードの種類と残額を早めに確認しておきましょう。
10年間経過したICカードの残額の対応は各社異なる
10年間経過したICカードの残額を利用できるかどうかは、ICカードにより対応が異なります。Suicaのように新しいICカードに交換するなどして問題なく使えるケースもあれば、原則失効してしまうケースもあります。 定期的にICカードを使わない人の場合、残額について忘れてしまいかねません。失効リスクをおさえるためには、メモを取ったり、使用予定がないなら払い戻しの手続きができるか確認したりしておきましょう。 出典 東日本旅客鉄道株式会社 東海旅客鉄道株式会社 株式会社パスモ 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部