バカとは根本的に違う…頭のいい人だけが知る「極上のインプット」と「アウトプットの質を高めるセリフ」
■「考える」の本質は「インプット」の徹底だ ---------- どっちが賢い?【Q5】 A ToDoとスケジュールで考える B 論点とTASKで考える ---------- ここからは「インプット」して、「考える」。そして、「アウトプット」する流れの後半部分、「考える」と「アウトプット」に軸足を置いて論じていきます。よりよいアウトプットを生むには、必ず「6つのステップ」を通らなければなりません。これも暗記してください。 6つのステップは「①論点②サブ論点③TASK④スケジュール⑤作業⑥アウトプット」です。私の講座ではそれぞれの頭文字を取り「ロ→サ→T→ス→作→ア」と呼んでいます。 インプットをした後で「考える」わけですが、つねに「論点=問い」から離れてはいけません。はじめに立てた問いから離れてしまって、スケジュールを優先し、「○日までにこのような資料が必要だ」などと考えると、その仕事は確実にポンコツになります。自分のデスクが「ToDoリスト」や「WBS」(Work Breakdown Structure)であふれていたら、タスクやスケジュールに囚われている証拠。危険な状態だと思ってください。 何かを考えようと思ったら、つねに問いに立ち返る――じつはこれは、インプットのムーブと同じです。 例えば「満員電車を解消する方法は何か?」という論点(問い)があるとします。これを分解すると「満員電車が生まれる構造はどのようなものか?」というサブ論点が生まれます。そこで車両定員、乗客が乗降する時間、日本人の特性などを調査します。それらが明らかになると、サブサブ論点としてさらに新しい問いが生まれます。 この流れこそが「考える」という行為です。論点とサブ論点が明確に整理されている限り、インプットは必ず目的に沿って行われ、考えが堂々巡りに陥ることもなく、目的に適ったアウトプットが生み出されます。 本稿の冒頭にあるイラストを見てください。これは僕が大好きな漫画『キングダム』の一場面のイメージを描いてもらったもの。春秋戦国時代末期の中国で、秦の大将軍・王翦(おうせん)が城を落とすために敵陣で軍略を練っている様子です。周囲では襲いかかる敵兵を、部下の武将・亜光(あこう)が必死に蹴散らし防いでいます。 王翦は本家の血筋で、万が一にも死んではいけない人物です。それが命を賭して敵陣に乗り込み、地図を前に座り、目を閉じて長考に耽るのです。 王翦「亜光、まかせてよいか」 亜光「心ゆくまで」 王翦はなぜ偵察兵を使わなかったのか、なぜ敵陣にいつづけなければならなかったのか。それは王翦が誰よりもインプットを重んじたからです。 戦いの本質を知り、秦の命運を握る自分が、現場に赴いてこそ得られる気づきがある。その気づきはすぐに次の問い(サブ論点)を生むので、王翦は決してその場を離れない――。あなたは当初このイラストを「武将が思考している図」と見たかもしれません。ですが、私は異なる示唆を得ました。これは「武将が究極のインプットをしている図」なのです。「考える」とはつまるところ、インプットを徹底することにほかなりません。ちなみに、部下たる亜光もその本質を捉えていたのでしょう。 これからは「論点メモ(=論点を羅列したメモ)」をデスクの前に貼って、仕事をしてください。タスクやスケジュールは、その後です。 ---------- Move5 必ず「問い」から考える。ToDo、スケジュールはその後で ----------