「もう手軽なおやつじゃない…」銀だこ値上げに象徴される「たこ焼き700円時代」の金銭感覚 「500円以上は出せない」「屋台でも値上がり」嘆きの声が続々
気軽に食べられるB級グルメとして人気の「たこ焼き」。そんな庶民の味方にも、値上げの波が押し寄せている。「築地銀だこ」(以下、銀だこ)が11月5日に価格改定を発表、12月4日から値上げを実施することが決まったが、商品によっては8個入りたこ焼きが800円近くになる。 【一覧】6個入りたこ焼きは540円に 12月4日からの「築地銀だこ」の商品価格
築地銀だこを運営するホットランドによれば、「たこ焼(ソース)8個入り」は、テイクアウト626円・店内638円だったものが、それぞれ669円・682円に値上げ。「ねぎだこ」「てりたま」「チーズ明太子」の8個入りは、テイクアウト734円・店内748円だったものが777円・792円になる。 銀だこに限らず、小麦粉やたこなどの高騰を理由に、たこ焼きの値上げは止まらない。「たこ焼き700円時代」に突入することに、ファンからは嘆きの声が続出している――。
自分の中にある「たこ焼き500円の壁」
40代男性・Aさん(金融機関勤務/東京都)は、大阪府出身。大学進学を機に上京したが、「たこ焼き、ずいぶん高くなりましたね」とため息をもらす。 「銀だこ、8個でほぼ700円ですか。1個あたり約90円ってことですよね。20年ぐらい前は1舟8個入りで420円くらいだったと思います。『くくる』も、昔は10個で500円ぐらいだったのに、今は1000円近くしますしね」 Aさんは「個人的にはたこ焼きは“500円以内”という壁があって……」と話す。 「東西の文化の違いもありますし、子供の頃はチェーン店の立派なたこ焼きを食べたことがなかったので、一概に比較はできないのですが、僕が子供の頃は、駅前なんかにある屋台のたこ焼きが100円からあって、よく100円玉を握りしめて買いに言っていましたね。上京した時に8個入り500円というたこ焼きを見て衝撃でした。 銀だこは10年くらい前、8個500円から6個500円に、実質大幅値上げした時の衝撃をよく覚えています。そのころ、牛丼チェーン店は300円くらい、マクドナルドでは100円マックがあって、たこ焼きの割高感が否めず……。その後の値上げで、すっかり“たこ焼き離れ”したかもしれません。500円以上をなかなか出せなくなりました」