バカとは根本的に違う…頭のいい人だけが知る「極上のインプット」と「アウトプットの質を高めるセリフ」
■「頭のいい人」はインプットを徹底する ではここで、あなたが暗記すべきセクシーなムーブを「①インプット」して、「②考える」。そして「③アウトプット」するという流れに沿って説明していきます。 最も重要なのは、「考える」の前段階にある「インプット」です。インプットとは、情報を集め分析すること。そう聞いて、「部下がやることだ」「誰がやっても同じだ」と思った人は多いのではないでしょうか。いわゆる調べものは、多くの職場で雑用扱いされ、若手やアシスタントが任される作業になっています。部下が材料を集め整えたうえで、上司がそれを使って思考する。 思考のみで勝負することが許されるのは「天才」だけです。天才はインプットが少なくても、考えるだけでうまく世の中を渡っていけてしまいます。ですが、世の天才の多くは、じつはあなたの見えていないところで信じられないほどのインプットをしているものです。 堀江貴文さんはビジネスの天才ですが、われわれの見えないところで、相当量のインプットをしています。例えば、資金のある社長たちが起業家のビジネスを吟味して出資を検討するYouTube番組(令和の虎FC版タイガーファンディング)に、彼が出演したときのことです。 「巻き爪矯正店をFC展開したい」という志願者に、彼は「こんなビジネスがあるとは知らなかった」としながらも、「どの部分が特許なのか」「医療行為に該当するか否かの判断はどうするのか」などの具体的な問いをぶつけていきます。その質問とアドバイスがあまりに的確で、他の出演者が舌を巻くという回でした。 これは単に彼がビジネスの思考に長けているからではありません。自ら足を運んで情報収集し、当事者から直接話を聞いたり、サービスを体験したり、あるいは経営や投資をする中から「このビジネスであれば、こういう疑問をクリアにしておきたい」というリアルな問いが生まれているからです。堀江さんは自分が詳しくない分野や自分の知識をはるかに上回る専門家と対峙する場合には、驚くほど下手に出て傾聴し、インプットを取りにいっています。 一方で、メディアを見ていると、「ビジネス系評論家」の中にはインプットをサボっているのではないかと疑ってしまう人もいます。「ある領域の天才」で思考の回る人だとしても、調査を怠っていると、議論で堂々巡りしてしまったり、ボロが出てしまったりすることがあります。多忙などの事情があるのかもしれませんが、そういった方々がインプットを軽視せず、自分の手足を使って情報を集めたら、それこそ社会を変える存在になれるのにと思うと残念でなりません。インプットをサボって思考だけで乗り切ろうとするムーブを、僕は「天才ムーブ」と呼んでいます。 本物の天才だって、天才ムーブをしているかぎり、いい仕事はできません。ましてや、凡人が天才ムーブをするのは愚の骨頂です。自分が天才じゃないと自覚するなら、やるべきことはインプットの充実です。インプットはムーブであり、努力の及ぶ範囲です。インプットを徹底することで、天才にだって勝つことができます。 これを読んでいる方の多くは、経験のある仕事の領域で、よりよいアウトプットを得たいと思っているに違いありません。どこへ行き、何を見て、誰に聞けばよりよいインプットが得られるかを、あなたは知っているはずです。であるならば、それをサボってはいけない。インプットの充実こそが、セクシーな思考を導くのです。 ---------- Move1 「天才ムーブ」をしない。とことんインプットする ----------