無敗でJ首位独走のサンフレッチェ広島はなぜ強い? その秘密に迫る
敵地で湘南ベルマーレと対峙した15日の明治安田生命J1リーグ第8節も、前半は完全に主導権を握られながらも動じない。前半の残り10分あたりからボールを回し始め、相手の運動量が落ちた後半に入ると、189cmの長身FWパトリックの高さを前面に押し出して2ゴールを奪って快勝した。 誰しもがこの流れを止めたくないと思いながら、高いモチベーションをもってプレーしている。このサイクルを大事にしていきたいけれども、相手の運動量が落ちない早い時間帯からでも、自分たちのペースにもっていくことにもずっとトライしている。守備のレベルを下げることなく、攻撃のクオリティーもあげていきたい」 ベルマーレ戦から中2日の18日に待つ、名古屋グランパスとのルヴァンカップに臨むメンバーへも全幅の信頼を寄せながら、城福監督は表情を引き締めた。開幕前の芳しくない下馬評を覆す快進撃は、豊穣の秋にますます明確な輪郭を帯びてくるはずの、理想のスタイルへと至る通過点にすぎない。 (文責・藤江直人/スポーツライター)