なぜモチベーションが続かないのか?研究でわかった、やる気を保つ「5つのテクニック」
2. 楽しく目標が達成できる道を見つける
目標に至るための、楽しい、あるいは興味が持てるやり方を見つけられれば、目標達成に取り組む間もワクワクしますし、成功する可能性も上がります。 さらに、目標に向かう行動そのものが目的であるかのように感じられます。モチベーション科学の世界では、この行動を「内発的モチベーション(intrinsic motivation)を備えている」と呼びます。 内発的モチベーションがあれば、ほぼすべてのことに熱心に取り組めるようになるのです。さらに、仕事上のタスクや健康的な食生活の実現、運動習慣、新年の誓いなど、さまざまな事柄で目標を達成できる可能性が高まります。 目標に向かう楽しい道を見つけるのはとても大事なことですが、その価値は過小評価されがちです。 ある実験で私たちは、被験者に対して、ビートルズの名曲「ヘイ・ジュード」と、大音量のアラーム音のうち、どちらか好きなほうの音を1分間聞いてもらうことにしました。どちらを選ぶかは言わずもがなに思えますよね? ところが、私たちの実験では、大半の被験者がアラーム音を選びました。こちらのほうが支払われる報酬が高かったからです。 けれども、この不快な雑音を聞かされた人は、報酬は安いけれども「ヘイ・ジュード」を聞いた人と比べて、自分の判断を後悔する割合が高くなりました。 被験者は、音を聞く前には、音よりもお金のほうが自分には価値があると見積もったのですが、最終的には、お金よりも音のほうが自分にとって大事だとの結論に至ったわけです。 楽しい道を見つけるといっても、その具体的なやり方はさまざまです。 テレビを見ながら運動をするという人もいれば、やっていて楽しい運動を選ぶという人もいるでしょう。 あるいは、1人さびしくフィットネスバイクを漕ぐのではなく、友達とフリスビーを楽しむというやり方もあります。体を動かす行為そのものから得られる楽しみに意識を向けることもできるでしょう。