「妊娠継続率は30%」不妊治療中に感じた妻・バービーの言葉のチカラ
2024年5月30日に第一子の妊娠を発表したフォーリンラブのバービーさん。2021年4月に、夫・つーたんさんと結婚し、その後すぐに妊活を始め、不妊治療のためにクリニックに通院。けれど、なかなか思うような結果が出ず、身体的にも精神的にも疲れていたという2人。そんな中、日々すり減っていく自分たちの心を守るため、「妊活をペースダウンさせていこう」と話し合い決断したエピソードをつーたんさんの連載第10回の前編でお伝えしました。後編では、不妊治療を再開したきっかけや、その後の妊活について綴っていただきました。 【写真】バービー夫婦が不妊治療を再開するきっかけとなった際の一コマ
SNSには妊活に関する情報が溢れていたけれど…
ある日、X(旧Twitter)で「妊活」と検索してみると、妊活に関して発信しているアカウントが数多く出てきた。 同じように不妊治療でクリニックに通っている方、妊娠中に何らかのトラブルに悩まれている方、妊活がきっかけでパートナーとの関係が悪化してしまった方、妊活を終わりにする決意を固めた方。それぞれの境遇で、さまざまな喜怒哀楽が生じていた。 そういった発信を目の当たりにして驚いたのが、そこには優しいコミュニティが存在していたのだ。恐らく実際には会ったことはないであろう方同士で寄り添い合い、優しいコメントを投げ合っていた。まるでオアシスのように感じた。SNS上にこんなにも優しい世界があったなんて。 僕自身が、実際にコメントさせてもらうことは無かったが、まるで自分自身も慰めてもらえているようで、勝手ながら仲間意識が芽生えることも多かった。 しかし、いずれも発信しているのは女性ばかり。妊活について発信をしている男性はほとんど見受けられず、これには若干の違和感を抱いた。まるで妊活・妊娠は女性のものである、と社会が認識しているような空気を感じてしまった。子どもは夫婦のもとに生まれてくるのだから、ここに男女差が生じているのは不自然だと思った。
ハワイでの挙式がターニングポイントに
僕たちは結婚3年目にして、昨年秋にハワイで結婚式を挙げた。ハワイでたくさんのエネルギーをもらい、二人そろって幸せの余韻に包まれた状態で、僕たちは久しぶりに不妊治療を再開した。自然と肩の力が抜けていたように思う。 すると、検査の結果、妊娠の可能性があるといった数値が出たのだ。しかし、確実に妊娠していると判断できる数値ではなかったようで、医師からはオブラートに包まれた説明を受けた。 僕はせっかちなので、その場ですかさず妊娠継続率なるものをスマホで計算してしまった。便利なのか現実的すぎるのか微妙なラインではあるが、とある検査結果の数値を入力すると妊娠継続率が自動計算されるサイトが存在するのだ。隣で妻が僕のスマホを覗いている。このサイトの存在もXを見て知ったものだ。 あなたの妊娠継続率は……「30%」 診察室から出て、人目を盗んで妻と小さくハイタッチをした。これまで思うようにいかないことが多かったので、少しでも妊娠の可能性があるということが本当にうれしかった。 しかし、30%。期待しすぎない方が良いのだろうか。諦めることに慣れていた僕は、ダメでもともとだと思い込むことで、心に麻酔をかけた。傷つくのが怖かったからだ。しかし、妻が早速その麻酔を解くように、 「この子は絶対に生まれてきてくれるから大丈夫。私の30%は100%だからね。この私だよ?」 妻にはなんでもお見通しなんだろうな。妻にそう言われると本当に100%だと思えてくる。まさにこの言葉を胸に、検査結果を聞いた日から今日まで子どもの成長を信じてこられたのだ。妻の言葉には不思議なチカラがある。