「会議が長すぎ…」と思ったとき「仕事ができる人」は何を確認する?
「頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか? ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが19万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。 ● この会議は「何が終わったら」終わりなのか あなたが参加する「会議の目的」は明確でしょうか? もっというと、参加者全員が「会議の目的」を齟齬なく理解しているでしょうか? この問いに対して「YES」と答えられない組織やチームは、大きな損失をしています。 もちろん、「企画会議」など会議の名称が設定されているからといって、「会議の目的」が設定されているわけではありません。 では、「会議の目的」を明確にするとは、どういうことなのでしょうか。 ここで私自身がいつも強烈に意識していることをお伝えします。 「この会議は、何が終わったら終わりなのかを明言すること」です。これにつきます。 「会議の終わり」を明確にすることで、予定時間より早く終わっても問題ありません。 「会議のために60分押さえているから、早く終わると気まずい」など、もし「なんとなく時間を使う」意識があれば、その考えはぜひ手放してください。 では、会議の目的をどう設定し参加者全員に伝えればいいでしょうか。 ダメな例とよい例を次に示してみます。 「ダメな」会議の目的例 ・新年度の新しい営業施策の討議 ・経理業務の生産性向上案のブレスト会議 ・2025年の新規商品の開発方針を決定すること 上記のような目的は、よく設定されがちです。では、一体何がダメなのでしょうか? 具体的に、なぜ会議の目的にふさわしくないか、解説します。 ・新年度の新しい営業施策の討議 そもそも「討議」とは「何が終わったら終わりなのか」が不明。 アイデアを出して討議できれば終わりなのでしょうか? 果たして何をどこまで討議すればいいのか? 全員が1つのアイデアを出したら終わり? 人によっては営業施策を「決定」する場だと思うのでは? また、「営業施策」の範囲も人によって解釈が異なる可能性があります。施策とは新規獲得の売上向上の手法なのか、既存客の単価アップなのか、もしくはマーケティング領域の販促なのか。 「新しい」の定義も解釈が異なるでしょう。Aさんは「今までにない突飛なアイデア」だと考えているのに、B部長は「売上に直結する改善施策でないとだめだ」と考えて解釈がブレると、議論ができません。 ・経理業務の生産性向上案のブレスト会議 ・2025年の新規商品の開発方針を決定すること も、同じように人によって解釈が異なる可能性が高いので、会議の目的としては不十分です。 単語レベルで注意しなければ、「会議の目的」を全員にとって明確にすることはできません。目的があいまいなままでは、大勢のリソースを使う会議が無駄になってしまいます。 では、さきほどの例を、よりわかりやすい会議の目的として修正してみましょう。 「よい」会議の目的例 ・新年度の新しい営業施策の討議 →新年度の新規顧客獲得に向けたソリューション商材の新しい販促ツールを候補から選択して、決定すること ・経理業務の生産性向上案のブレスト会議 →既存のツールを活用して、社内経費精算業務の承認処理時間削減のためのオペレーション改善案を参加者全員が5つ出すこと ・2025年の新規商品の開発方針を決定すること →2025年の新規商品の開発予算、人員数、商品投入時期のスケジュールを決定し、社長承認の準備ができていること 誰がみても齟齬がなく、「何が終わったらこの会議が終了するか」も明確になったのではないでしょうか? 大事なことは「会議の目的を端的に表そうとしない」ことです。 あえて、「長ったらしい文章でいいので、より具体的に目的を書き切る」ことを意識してください。 さらに、会議の終わりに実施してもらいたいのが「目的を達成したかどうかの振り返り」です。 最初に目的を設定できても、最後に「今日の目的は達成したか?」と問いを投げずに終わる会議は多々あります。 「あいまいな会議は一切ゆるさない」姿勢で臨んでください。 (本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の一部を抜粋・編集したものです)
西原 亮