【更年期、有森裕子さんの場合/インタビュー後編】不調を乗り越えられたのは、「知識」という特効薬のおかげ
運動に食事に、自分の体の声に耳を傾ける日々
ほかにも、元気のため健康のために工夫することが増えてきた。 「コラーゲン系とビタミンのサプリをとっています。サプリもそんなに好きじゃないので、それ以外は飲んでいないですね。 トレーナーさんからは食事のアドバイスもよく受けています。糖質は極力控え、タンパク質をしっかり食べるようになりました。お米はほとんど食べなくなりましたね。うちには小麦粉と砂糖がないんです」 食事で意識するのはバランスなのだとか。 「基本的に夜は会食が多く、そこではなんでもしっかり食べます。その分、家では過剰にカロリーをとらないようにしたり、糖質やよくない油は避けていますね。 体調をくずしたくなければ代謝が苦手なもの、例えばよくない油などはなるべく避ける。それは鉄板です。自分の体の声に耳を傾けて、体が心地よいと思うものを入れたいんです」 そして、有森さんの日常に明らかにエネルギーをくれるもの、元気をもたらしているもの、もとい、人がいた。それが布袋寅泰さんだ。 フォークで育ったため、ロックにはあまり興味がなかった有森さんだが、十数年前に人の紹介で布袋さんと知り合い、それ以来親交が深まって毎回ライブに行くようになった。 「音楽よりも先に、布袋さんという人間から入ったのでね。もう人となりが最高なんです! 最初はライブでノリ方もわからずに、一人だけテンポが遅れてましたけど、今ではライブの間中、立ちっぱなし。『騒ぎたいから一般席で』と希望して、ファンの皆さんと一緒になって盛り上がっています」
更年期のネガティブなイメージを払拭したい!
閉経が49~50歳だったことからすると、そろそろ更年期は終わりに近づいていそうだが、まだ更年期にいる気がするという有森さん。 「私の場合は性格的なものもあると思いますね。でも、もうあまり気にしないようにしています。何度も言っちゃいますが、人として更年期は自然のこと。 最初に更年期のことを公に話した頃、『悲報、有森裕子 更年期をカミングアウト』とか書かれちゃって。悲報って何? 朗報でしょうよって。 どうしても更年期は、まだまだネガティブなイメージですよね。更年期=更年期障害。そしてそれはおもに女性で、すごく大変な時期のことで、カミングアウトもできないもの…、そんな扱いはそろそろやめてほしいなと思います。 それに更年期は女性だけでなく、男性にもある。男性の更年期障害のほうがひどいことも多いはずです。女性は閉経というわかりやすいものがあるから言いやすいけど、男性は気づきにくいしわかりにくい。 女性の更年期を理解してほしいと言われ、サポートする側の男性のほうが実は病んでしまっていることもある。女性の更年期をオープンに話せるようになったからこそ、男性の更年期についても同時に考えたいなと思っています」