《日本シリーズ出場打者・コスパ比較》スタメン年俸はソフトバンクが6億円も高い!「シーズン1安打あたり」ではDeNA・梶原が驚異の割安水準に
シーズン中の「ヒット1本あたり年俸」は拮抗
ただ、総年俸では約6億円の差がある両ナインだが、レギュラーシーズンの「1安打あたりの年俸」の平均値を見ると、DeNAナインがヒット1本あたり265.5万円、ソフトバンクが同270.1万円と大きな違いはなかった。広尾氏が言う。 「両球団ナインの一人ひとりの打者としてのコスパを見ていくと、ソフトバンクでコスパが悪いのは全球団319人のなかでワースト22位に入った柳田(ヒット1本あたり1075.5万円)。近藤もワースト72位(同401.5万円)に入りました。 ただ、流石にシーズン91勝をあげたチームだけあって高額年俸ながら今宮(同247.9万円、114位)や甲斐(同238.6万円、116位)、山川(同220.6万円、129位)らが活躍を見せて踏ん張った。 コスパがよかったのはプロ3年目(2021年ドラフト2位)の慶応ボーイトリオのひとりである正木。年俸1200万円ながら80試合に出場して71安打を放った。ワーストランキングでは303位(同16.9万円)で、コスパがいいほうから数えて17番目の位置につけた。年俸4500万円ながら115安打で262位(同39.1万円)の周東の貢献もあった」
DeNA・梶原は全野手のなかで「2番目にコスパがいい」
一方のDeNAでは年俸750万円の梶原の活躍が目立った。広尾氏が続ける。 「プロ3年目の外野手だが、2年目までは一軍に定着できず、今年も前半は成績が残せなかったが、終わってみれば91試合に出場。日本シリーズでも2番センターを任されるなど三浦大輔監督も厚い信頼を寄せ、下剋上日本一に大きく貢献した。ワーストランキングでは318位(同7.6万円)、つまりいいほうから数えて2番目の数字を残しました。 ランキングからは、147位の宮崎(同172.4万円)、158位の桑原(同155.8万円)、162位の牧(同151.3万円)、194位の佐野(同108.4万円)が健闘したこともわかります。ただ、シーズン中にメジャーから復帰した筒香(同1071.4万円)はワースト23位。他にもワースト83位のオースティン(同348万円)や、シーズン中はマスクをかぶることが少なかった戸柱がワースト84位(同340.9万円)といった水準で、結果としてナインのヒット1本あたりの年俸ではソフトバンクと大きな違いが出なかった」 日本シリーズでは、シーズン中のコスパが決してよくなかった筒香が勝負強い打撃を見せるなどして、下剋上が達成されたわけだ。