サントリーHD、創業家の鳥井信宏氏が社長に就任-新浪氏は会長に
(ブルームバーグ): サントリーホールディングス(HD)は12日、新浪剛史社長が代表権のある会長に就き、創業家出身の鳥井信宏副社長が社長に昇格する人事を発表した。異動は2025年3月下旬。
社長の交代は新浪氏が2014年10月に就任して以来、約10年ぶり。佐治信忠会長は引き続き会長にとどまり、取締役会議長を兼務する。
サントリーHDの社長は4代目まで創業家が担ってきた。創業家以外からの登用は5代目の新浪氏が初めてだったが、創業者のひ孫にあたる鳥井氏の昇格で再び一族に経営のバトンが渡ることになる。
鳥井氏は日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)を経て、入社後は清涼飲料事業を担うサントリー食品インターナショナルの社長などを歴任。直近では国内酒類の事業会社「サントリー」の社長を兼務する。
サントリーHDは新浪氏が就任して以降、売り上げに占める海外比率が高まっており、現在は5割を超える。今後は14年に買収したビーム(現サントリーグローバルスピリッツ)との連携を主導してきた新浪氏が主に海外、鳥井氏が国内の事業を担当する。
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Koh Yoshida