今永昇太が特大&重量グラブ ミズノの早川クラフトマン驚く「今まで投手では見たことがない」
カブス今永昇太投手(31)が、来季から投手としては異例の特大、重量グラブの使用を検討している。 【写真】今永昇太が長身バスケ女子に挟まれド緊張ショット 6日、大阪市内で「ミズノブランドアンバサダーミーティング」に出席。来季用に3タイプの特大グラブを試し、33センチという外野手用に匹敵する大きさを選んだ。 癖バレ防止の特大グラブで、メジャーリーグの精緻な映像分析に対抗する。プロ投手が使うグラブの平均は30~31センチ。33センチは、ミズノのグラブ職人、早川剛史クラフトマンが「ほぼ外野用。正直、今まで投手では見たことがない」と驚くほどの大きさだ。DeNAでの日本時代は30センチのグラブを使用。渡米後、オールスター前に31・5センチへと変更していたが「まだ大きいのがいい」と要望していたという。 重さも現代のプロ投手の9割が550~570グラムを選ぶ中、今永のグラブは730グラムと飛び抜けている。今季から一気に80グラムの増量となる。早川氏は「重さを感じたいと。メリットは癖バレ防止と重さを投球の反動にできる。デメリットは操作性が落ちる」と説明した。 今永はメジャー1年目の今季、29試合で15勝3敗、防御率2・91と活躍した。特にデビュー9先発は5勝0敗、防御率0・84と、81年バレンズエラ(ドジャース)の0・91を塗り替える新記録だった。研究が進んだ6月は月間防御率5・67と苦しんだが、オールスター後は7勝を挙げて盛り返した。新人王投票ではナ・リーグ4位、サイ・ヤング賞投票でも同5位に入っていた。【斎藤直樹】 <重いグラブを使っていた投手> ◆鈴木啓示 投げる際の反動にこだわり、重いグラブを使用。「もっと重く」と繰り返し、革の重量だけでは満足せず鉛の小さな板を入れて投球フォームを調整した。 ◆江夏豊 現役時代の後半、土手の部分を長くし、手首全体が隠れる特注グラブを愛用。理由は「ワインドアップしたときに手首の角度や筋の張り方で球種を見破られないように」。 ◆村田兆治 テークバックの際に体が開きにくく、右腕が楽に振れるという理由で使用。引退後も現役時代の特注品を愛用し、始球式やイベントでは重いグラブを使っていた。 ◆山田久志 強い打球に対応するためグラブの外側を硬くし、打者に球種を見破られないよう大きめのグラブを使用。夏場は汗や湿気で重さが増すため軽いグラブに切り替えていた。