1000億円規模の「敏感肌」市場、9ブランドのヒット商品をリサーチ
「アムリターラ」
「アムリターラ(AMRITARA)」の1位は、2010年に発売したブランドを代表する化粧水“ホワイトバーチ モイスト ウォーター レフィルパック”。市川裕幸「アムリターラ」営業課ディレクターは、「水の代わりに“森の看護師”とも呼ばれる白樺樹液を使用し、高い保湿力と美容液のようなとろりとしたテクスチャーだ。防腐剤だけでなく、エタノールや精油も不使用で敏感肌ユーザーに支持されている。23年9月に『LPS』を追加配合するリニューアルを行い、肌免疫アップにもアプローチする。●比較した期間を教えてください●昨年同期比33%増と伸長している」
「アベンヌ」
「アベンヌ(AVENE)」の1位は、温泉水を源泉から100%直接ボトリングしたナチュラルな設計で、香料・防腐剤なども不使用、無菌室で製造した“アベンヌ ウオーター”だ。末崎順子「アベンヌ」PR担当は、「髪も含め全身に使えるのが特長だ。『素肌の土台を整える価値を伝える』コミュニケーションを強化しており、赤ちゃんから家族みんなで使うことができることも、愛用者の拡大やリピート促進につながっている。特に男性愛用者の増加が顕著で、男性購入者は前年比で10%増と伸長。男性にとっても使いやすいアイテムであることが認知されてきている」。
「イニクス」
「イニクス(INIKS)」の1位は、“センシティブ ディープモイスト ローション”だ。谷直哉「イニクス(INIKS)」マーケティングチーフは、「皮膚科学領域に特化した製薬会社マルホの敏感肌に寄り添うブランドとして低刺激性にこだわった商品開発を行っている。23年10月に、“センシティブ シールドバリア オイルクリーム”(25g、3960円/定期会員3762円)を発売。プロモーションでは、ライン全体にフォーカスし、『化粧水で水分を補い』『乳液で肌をやわらかく』『クリームで潤いを密封する』という3ステップの保湿で乾燥・肌あれを予防することを訴求した。結果、新商品とともに、まずは化粧水を購入する顧客が多かった。23年頃からは、トラブルを抱えがちな肌のケアに、低刺激性の保湿剤の適切な使用が重要であることが認知され始め、専門機関でスキンケア指導を受けてから、『イニクス』を購入する顧客が増えてきている」。