国内3強を狙う京都市の"隠れ餃子愛"とは? 実は1世帯当たりの餃子支出額トップ5の常連!
続いて、地元京都の食材を使ったぎょうざが人気の亮昌。伏見のキャベツや霜降り豚「京の都もち豚」、京の伝統野菜九条ねぎなどを使用。さらに、中華調味料を使わず、かつおだしベースに味噌を加えた〝和のぎょうざ〟なのだという。お店のスタッフが話してくれた。 「和食としてのぎょうざを追求しています。ぎょうざの表記も漢字ではなく、ひらがな。漢字だと中華料理のイメージが出てしまいますので」 そんな地元愛に満ちたぎょうざ店のスタッフが、なぜこれほどまでに京都でぎょうざが広まっているかの理由を語ってくれた。 「京都のぎょうざは決まり事や決まった形がなく、自由な発想で作れます。うちの店が和風のだしを使ったぎょうざを出せたのも、そんな風土があったからだと思いますし、フレンチのお店がフレンチ風のぎょうざを出していたりもしています。新しいスタイルのぎょうざが増えていくと、お客さんも選ぶ楽しみができますからね」 そんな中、自由すぎる発想で生まれたのが、お風呂やサウナが併設された「ととのうことができる餃子専門店」夷川餃子なかじま団栗店。 店は一見、普通の餃子店。食べ終わるとそのまま店を出ていくのだが、どのようにしてお風呂やサウナを利用するの? 店長の大藪翔平さんに聞いた。 「普通に餃子を食べて帰っていただいてもいいのですが、希望される方は事前に予約していただくと、お風呂やサウナに入って、ととのった後、店で餃子を味わっていただけるというシステムです」 なぜこのような餃子店を? 「いつ、どうやって食べる餃子が一番おいしいかを考えたとき、やはり、風呂上がりにビールを飲みながら食べるのが最高となったわけです。それならば、店の奥に銭湯をつけて、最高のタイミングでビールと餃子を味わってもらおうということで、3年前にオープンしました」 餃子はほかのお店のものとは違う? 「もちろん風呂上がりのビールに合う餃子を目指しました。皮が薄くて小ぶり。油分を控えめにして軽く、何個でも食べられるポテトチップスみたいな餃子をイメージして作っています」 銭湯の価格は完全貸し切りの予約制でふたりまでが80分7700円。そこからひとり追加ごとにプラス1650円となる。少々お高めな気もするが......。 「それが2ヵ月先まで予約が埋まるほどの盛況で、皆さんに喜んでいただいてます」 実際に客としてやって来た20代の学生に話を聞いた。 「風呂と食事が一気に完結できてしまうので気に入ってます。今日は大学の友達と来たんですが、今回で10回目。みんな風呂上がりの餃子とビールにやみつきになってリピーターになってますね(笑)」 とご満悦だった。