「まさかうちの子が…」子どもが不登校になったとき、親が「最初の3日」でやるべき最も大事なこと
また、自由記述には、「『学校』を意識するだけで、頭痛、腹痛、じんましん、過呼吸と体調不良があり心配」「不登校当初は、私は学校への連絡が苦痛であり、部屋に籠る子供の命が心配だった。妹は学校に行かない兄を軽蔑するようになった。昼夜逆転なので仕事の日は顔も合わさず家を出て不安な思いだった」「自傷行為を経て、やっと学校へ1週間の内3~4日行けるようになりましたが、欠席日の課題が重なり、先生方に謝りながら毎日課題を提出して、体力もないのでますます体調が悪くなり、疲れてしまい、また不登校に」「不登校の子供を持った方の経験談を聞きたかった。初めての経験でどうしてあげたら良いのかわからなかったから」などといった思いが綴られていた。 子どもの体調や精神的不調を心配するとともに、家族関係にも混乱が生じ、どう対処したらよいか戸惑い、どこかに相談したいのに相談先が見つからず困っている人が多いようである。真っ先に相談すべきは学校の先生だろうが、学校とのやり取りにも気疲れし、困っている人も多いことがわかる。 ● 不登校は初期対応が何より大切 3日以上休むと再登校は困難に? 不登校に関しては初期対応が非常に重要との指摘が多い。なぜなら不登校状態が続くと、再登校のハードルが高くなってしまうからである。
学校を休み、家で過ごす日が続くと、行っていないことによる挫折感や罪悪感が強まるとともに、友だちから理由を聞かれたらどう答えればよいかといった不安、授業についていけないのではという不安も強まり、再登校することに対する心理的抵抗感が強まりがちとなる。 心理学者の田嶌誠一は、欠席したときは担任の教師やスクールカウンセラーの家庭訪問や同級生が迎えに行くなどの対応が効果をもつことがあるとする。また、家庭でも、本人が連続して休まないように、また極力3日続けて休むことがないように登校を促すことが大事だという。そして、初期対応の重要性について、つぎのように指摘する。 不登校にはさまざまなタイプがあるが、どのようなタイプの不登校であれ、私は不登校への対応は初期対応が大切であり、また「不登校は最初の1週間が重要」であると考えている。この時期には極力3日以上連続して休ませないように配慮することが大事である。一定期間連続して休むと、再度登校するためには相当なエネルギーが必要であるため、容易に長期化しやすいからである。(田嶌「不登校の心理臨床の基本的視点」)