授業中座っていられる? 話を聞ける? 発達特性のある子の、後悔しない就学準備【「こども発達LABO.」にしむら夫妻に聞く!前編】
焦らなくても大丈夫です!まずは慣れること
YouTubeでユーモアのあるかぶりものをして発信されている「こども発達LABO.」の西村ご夫妻。専門家としての豊富な知識をさまざまなアプローチで、子ども・保護者・支援者を幅広くサポートしています。今回は、就学を前に家庭でできるフォローについてアドバイスをいただきました。 就学前は、特にお子さんに関して何かと心配になることが増えるものです。自治体の相談会などもありますので、就学までの進路決定の流れや進路先の選択肢の詳細について調べておくと安心です。 また、お子さんが通う予定の学校見学の際は、支援級の雰囲気や、加配の先生方がいらっしゃるのかなど、環境面でどのようなフォローがあるのかを確認しておきましょう。 他にも「授業中座っていられるかな?」「給食は食べられるかな?」「お友達と仲良くできるのかな?」…いろいろな心配があると思いますが、まずはお子さんが安心して通えるところだと教えてあげることが大切です。入学する前から、通学路を一緒に歩いて学校まで行ってみたりするといいと思います。 可能ならば、校長先生や保健室の先生など、実際にそこにいらっしゃる先生にお会いする機会をなるべく増やしておくなども有効です。学校にお子さんのことをよく知ってくださる先生=味方がいることは、とても心強いことです。
特性を一覧表に!簡単なもので更新しやすい がポイント
お父さん、お母さんがこれまで子育てをしてきた中で見えてきた、お子さんの特徴・特性について、学校の先生にも知ってもらえるような資料を作ってみましょう。 自治体によってはホームページからお子さんの特性をまとめることができる「サポートブック」をダウンロードできますが、場合によっては果てしなく長い資料になってしまうこともあります。お忙しい現場の先生方には、詳しく書かれた長い資料よりも、特性をまとめた一覧表のほうがありがたいというお話を伺ったことがあります。一覧表にまとめることで、お父さん、お母さん自身が、お子さんの特徴について新たな気づきも出てくることもありますので、ぜひ作ってみてください。 <例> ●耳からの情報処理が苦手で一斉指示が通りにくい ●忘れ物・なくし物が多い ●集中力が続かずボーッとしてしまいがち ●手先に不器用さが見られ、箸使いがまだ上手ではない 低学年のお子さんは、担任の先生がどう子どもと関わっているかをよく観察しています。担任の先生が特性に添ったサポートをすることで、お友達関係もスムーズになります。 この特性をまとめた一覧表は、学校だけでなく習い事や通院するときなどにも使うことができます。気合を入れて詳しい資料を作るよりも、簡単で見やすいものを最新に更新していくほうが理想です。お子さんの成長に合わせて更新していけるものを作ってみましょう。 続いて、「こども発達LABO.」に寄せられる具体的な、就学前のお悩みについてお話を伺っていきたいと思います。