中上貴晶、改修された路面のグリップ不足に苦悩「マシンを傾けるのが難しい」/MotoGP第12戦アラゴンGP 初日
8月30日、2024年MotoGP第12戦アラゴンGP MotoGPクラス 初日のセッションがスペインのモーターランド・アラゴンで行われた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はプラクティスを22番手で終えている。 【写真】中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)/2024MotoGP第12戦アラゴンGP 今大会を前に、中上は今シーズン限りでMotoGPへのフル参戦を終了させることを決断し発表した。2025年からはホンダとの契約で、MotoGPマシン開発ライダーとして複数年契約を結び、苦境からの脱出に向けて貢献することになる。そのため、中上にとってMotoGPで戦える場は今大会を含めて残り9戦と18レースとなっている。 前戦のオーストリアGPでは、ホンダ陣営が一斉に投入した新パーツと新しい仕様のエンジンにもトライし、唯一のポイントを獲得して前向きなコメントを残していた。少しずつ良い兆しが見え始めており、今大会も引き続きマシンの改善に尽力している。 そんな中上は、初日のフリー走行1回目ではトップから1.366秒の差があったものの、15番手とホンダ勢の中では2番手タイムをマーク。セッション中はソフト/ミディアムと1セットのみのタイヤの使用だったが、徐々に自己ベストを更新し、終盤には1分49秒655まで短縮させた。 午後のプラクティスでは、開始早々から自己ベストを更新し、その後一気に1分48秒台へと突入させる。中盤頃には1分48秒441まで縮めることに成功したが、その後はタイムが伸び悩んだ。トップタイムはさらに更新され、プラクティスではトップと2.640秒差までに広がり、22番手で終える結果となった。 モーターランド・アラゴンを得意なサーキットのひとつとしている中上だが、修復された路面の影響でグリップ不足に苦戦。初日は最下位に沈む結果となったが、土曜日の予選とスプリントでは前回と同様に決勝も見えたタイヤ選択やセットアップを試していくことになる。このアラゴンGPで中上はどのような走りを披露し、どこまでタイムを上げられるかに注目していきたい。 ■LCRホンダ・イデミツ 中上貴晶(FP1:15番手、プラクティス:22番手) 「路面が完全にフラットになったのは良いことですが、大幅にグリップが不足していて、マシンを傾けるのが難しい状況でした。どうすれば良い仕事ができるのかを理解するのは、簡単なことではありません」 「FP1の終わりにはフィーリングが良くなりましたが、午後にさらに改善するにはまだ不十分でした。グリップを見つけることができなかったので、セッション全体を通して苦しんでしまいました」 [オートスポーツweb 2024年08月31日]