これまで大きな病気をしたことがない「30代の独身」です。友人から「民間の保険」に加入するよう勧められました。同年代での「加入率」はどのくらいなのでしょうか?
30代独身で健康に問題がないと民間医療保険に加入する必要性を感じない方も多いことでしょう。高額医療制度など公的医療保険も充実している中で、30代で民間医療保険に加入している割合は約7割となっています。 多くの方が民間医療保険に加入している理由や民間保険の必要性について調べました。民間保険の加入を勧められて迷っている方は本記事を参考にしてください。 ▼町内会費の支払いを拒否したら「今後ゴミを捨てるな」と言われた! 本当に従う必要はあるの?
30代の民間保険の加入割合と入院事情
生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、2022年の民間生命保険の加入率は、30代男性は72.0%、30代女性は68.6%となっています。30代男女の約7割が民間保険に加入している背景について、過去の入院経験や入院により失った収入について年齢別にみていきましょう。 ■70代で約3割にのぼる「過去5年間の入院経験」 性別・年齢別の過去5年間のけがや病気(正常な妊娠や分娩は除く)での入院経験の割合は、表1の通りです。「入院経験あり」の割合は全体で16.7%と、年齢層が上がるほど高くなっています。 表1
※生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」を基に筆者作成 表1から、過去5年間の入院経験者は20~30代は1割未満に対し、40~60代は1~2割に上昇し、70代においては約3割にのぼります。実際に、入院すると仕事を休まざるを得なくなり、想定外に出費がかさむものです。そのため、入院時の経済的なリスクを考慮しておく必要があります。 ■40歳代に多い「入院時の逸失収入」 突然の事故や病気などで仕事を休むことになり、収入を得る機会を失うことを逸失(いっしつ)収入といいます。 入院経験がある直近の入院における自己負担費用と逸失収入の総額は平均26万8000円で、「10~20万円未満」が32.0%、「5~10万円未満」が23.3%、「20~30万円未満」が13.7%となっています。 実際に、過去5年間の入院において逸失収入があった割合は全体17.4%で、年齢別にみると40歳代で高くなっています。過去5年間に入院した人の、直近入院時における逸失収入の有無を表2にまとめました。 表2